エッセイ・・・オモイツクママ

 


  ◆ 崖っぷちのポニョ【e16】


October 2008
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 ● メタボ王国のマダム
 
 子供をバギーに乗せて買い物をしていると、傍で人の気配がする。かがみこんでバギーの赤ちゃんをあやしている。「可愛いわねぇ〜」と中年のおばさんが太ももを触っている。「ポニョポニョとして気持ちいいわね。」中高年おばさんが良くあやしながら足や太ももを触るのである。確かに赤ちゃんの肌は気持ちよい。「これセクハラ!」赤ちゃんにセクハラは無いわよ。でも良く触られると言う。しかし赤ちゃんのポニョポニョは可愛いものである。  

 電車の中で若い娘さんがカラフルで派手な服装で短いスカート。ぽっちゃりした子で、それも言葉に絶するような太ももを出して座っている。若いだけにポニョポニョじゃなくピチピチだけど、もう公害である。車内に毒気が漂う。  

 最近中高年のおばさんの中にもメタボリックな人を時々見かける。 「メタボ王国」からでも来られたのだろうか、おしゃれな服装で決めているのに、それに似合わないカーディガンを重ねている。二の腕を隠すように。そう二の腕のポニョである。脚はフレアのスカートをはいているのでわからない。ぽかんと見ていると、こちらを睨み返して毒気を振りまきながらマダムは立ち去っていった。  

 その毒気を洗い流す為にビールでも飲もうと思ったが自分のお腹のポニョが気になる。いやそれ以上に今は「アルコール 禁」のマークが張られているのである。いやもう「崖っぷちのポニョ」である。


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