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  ◆ 久留野峠〜金剛山【114】


平成22年9月14日
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
バス停〜久留野峠から中葛城山〜金剛山
 金剛山は大阪府下最高峰の山です。 しかし金剛山というK013.JPG山は存在せず、大日岳1094m、葛木岳1125m、湧出岳1111.9mの三峰を総称して言います。山上に金剛山寺(転法輪寺)が建立(伝・665年)されてから金剛山の名が使われるようになったそうです。

 この金剛山に登山するには多くの登山コースがあります。一番ポピュラーなのは金剛登山口から千早本道を歩くコースで、しかも頂上までほとんど階段で良く整備されています。
 しかし今回は終点の千早ロープウェーバス停より久留野峠への道を歩きます。左に念仏坂を経由して伏見峠への道がありますが、千早ロープウェー駅K001.JPG方面に真直ぐ歩きます。
 途中、左に駐車スペースがあり草に覆われた久留野林道へのゲートがあります。見過ごすとロープウェー駅に行ってしまいます。
 車止めのゲートの横を回り込み、登り坂の林道は地道やコンクリート舗装された広い道を直進します。急な坂道を歩く事30分、林道が大きく左に曲がり、そこにはロープが貼ってある。
 ここは正面に真直ぐ進むが草に覆われた道らしきもの、K002.JPG足場の悪い、水の流れにえぐられ、崩れた細い道を登ると古い階段がありほっとした。ここから少し登るとあっけなく古色蒼然とした久留野峠に出る。
 
 左に金剛山、右に中葛城山から行者杉、紀見峠への標識がある。峠でコル(鞍部)になっていて左右の道はどちらも急勾配の階段、右に丸太で土止めをした階段を上り中葛城山に向かう。
K003.JPG 杉木立で鬱蒼とした薄暗い道を登りきると平坦な道、真っ青な秋空、白い雲がぽっかりと浮かぶ。道の右側には背の高い杉木立、左はササが生い茂り見通しは良く明るい。
 中葛城山標高937.6mである。ここまで誰一人とも出会わない、ベンチがあり、ここで軽く休憩をする。静かに流れる時間、そっと吹く秋風が心地よい。

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 登りは10分程度なのでこのコースを歩く時は是非とも訪れてみよう。ここから紀見峠に歩くも良いが今日は金剛山を歩く予定なので元の道を久留野峠に戻り、再び登り返して伏見峠に向かう。
 
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 この道は大阪府と奈良県の稜線にあり、大阪府が整備した槙尾山(まきおさん)から屯鶴峯(どんずるぼう)までの縦走路、全長45kmのダイヤモンドトレールで要所要所に大理石の標石、標柱が設置されている。大変良く整備されていて登り下りもあるが道も歩きやすく森林に覆われ、すがすがしい空気に溢れている。初心者にも歩きやすく稜線からは大阪府、奈良県側ともに多くの登山道がある。 
 
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 軽い上り下りの道を40分ほど歩くと標識があり、ここは右後方(東)に以前に下山した天ヶ滝新道で奈良県のJR北宇智駅に歩く事ができる。更に5分も歩くと伏見峠に出る、西に念仏坂を下りてロープウェー乗り場に、舗装された急勾配の道である。
 ここからは平坦な道、まもなくキャンプ場広場、ちはや園地に、明るく広々とした芝生の上のベンチで昼食にする。
 
 広場を散策後は湧出岳(1111.9m)(一等三角点 点名:金剛山)に向かう。途中、右に小さく第21経塚、一等三角点への道しるべが ある、笹の茂った細い道を掻き分けて登ると、中継用アンテナ鉄塔の傍に国土地理院の一等三角点があり、近くには葛城第二十一経塚もある。

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 (役小角が修験道として法華経八巻二十八品を、それぞれ経筒に入れて二上山金剛山系、和泉山系の山中に埋納したとされる。 山岳宗教の霊地で、真言・天台両系の修験の地で葛城二十八品の経塚があり、ここは葛城第二十一経塚である。)

K009.JPG 次に少し広い道を下ると(ここから三角点を尋ねるのが近い)右に一の鳥居をくぐり一言主大神を祭神とする葛木神社がある。葛木神社には表参道と裏参道があり、裏参道寄りにブナ林があり、その入り口正面に春のツツジや秋のススキで有名な大和葛城山が美しく見られる。表参道、葛木神社の前には夫婦杉、そして金剛山最高地点、葛木岳(1125m)は石段を登K010.JPGり神社の背後の霊気漂う神域にあるが入る事は許されない。
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 そのまま進むと真言宗醍醐派の大本山、葛城修験道の根本道場でもある金剛山転法輪寺、この門前の広場には多くの人が休んでいる。
 参拝回数捺印所、トイレがあり500回登山、1,000回登山の名前が張り出してある。ここを横切って国見城址の広場には金剛生駒国定公園、金剛山頂の立て札と大きな時計があり、ここで休憩する人、お弁当を食べる人が多い。K012.JPG
 
 下山道は水越峠に、奈良県側にと多くある。大阪側には「セト」を経由して下山する道もあるが少し遠回りになる。急いでバス停に戻る為に千早本道を歩く事にする。この道は良く整備されていてほとんどが階段になっている。登りは何回かあるがこの道で下山するのは始めてである。
 金剛登山口バス停まで、ゆっくり歩いても60分の距離でバスの時間には十分に間に合った。  有料ではあるが各地に多くの駐車場が整備されていて、車での登山者も多いように見受けられます。

(参考:富田林(近鉄線)行きの金剛バス、河内長野(南海線・近鉄線)行きの南海バスがある。各バス1時間に一本、30分程ずれている)
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