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  ◆ 室生寺 大野寺【116】


平成22年11月2日
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
室生寺と大野寺の磨崖仏、巌に線刻された弥勒菩薩の立像を訪ねて

 室生寺(むろうじ)の五重塔から奥の院と大野寺の磨崖仏は巌に線刻された弥勒菩薩の立像を訪ねてきました。

 平城遷都1300年記念祝典のために奈良県を巡幸されていた天皇、皇后両陛下は10月10日に室生寺を訪れ修復された五重塔をご覧になられました。

 今回は近鉄大阪線八木駅(京都線乗換え)から室生M002.JPG大野口駅で下車しました。此処から大野寺までは歩いて10分、室生寺はバスで14分、東海自然歩道を歩けば 150分位のところです。
 室生寺拝観料600円、大野寺志納金200円、
 バス運賃片道420円(2010年11月)
 バス時刻表 奈良交通<時刻運賃案内>

 M003.JPG秋の紅葉には未だ少し早かったが、奥深い山と清流に囲まれた室生寺(真言宗)。室生寺川に架かる朱塗りの太鼓橋を渡ると表門である。表門横の石標には「女人高野室生寺」とある。明治の初めまで女人禁制の高野山に対し、ここは早くから女子の参詣が許されていたことから「女人高野」とも呼ばれています。
 緑に囲まれた樹木と渓流、緑の木々の間に紅葉がちらほらと見られます。巡幸に際して作られたとM004.JPG思われる石段横に新しく作られた丸太の手摺りが目新しい。
 仁王門をくぐり石段を弥勒堂(鎌倉時代・重文)、金堂(平安時代・国宝)、本堂(灌頂堂・鎌倉時代・国宝)と上り、拝観していよいよ五重塔(平安時代・国宝)、石段の下から見上げる新しく修M006.JPG 復された五重塔に杉の木が覆いかぶさるように繁る。平成10年9月の台風で大木が塔に倒れ掛かり大きな損傷を受け、平成12年9月に修復完了されました。  
 国宝・重要文化財指定の屋外に立つ木造五重塔では最小(16.1m)と言われ丹塗りの柱、桧皮葺(ひわM007.JPGだぶき)の屋根、周りの緑の樹林に囲まれてひときわ美しい。

 此処から奥の院までは急な石段が待っている。しばらく上り下りの石段が続き手水舎があります。ここで小休憩、見上げる急な石段が真直ぐ 200段以上、M008.JPG周りは杉木立のM009.JPG 続く参道、暖地性羊歯 (シダ)の群落。
 やがて山の斜面に木で足場を組んだ舞台造りの位牌堂が間近に見えると奥の院は近い。奥の院には弘法太子をお祀りした御影堂、そして珍しい露岩の上に築かれた石の七重塔。
M010.JPG 位牌堂の舞台から見下ろすと木々の間に駐車場や門前町の家並みが小さく眼に入ります。

 次に訪れたのは昔から「室生寺の西門」と称される大野寺、此処は弥勒菩薩の磨崖仏で有名なおM011.JPG 寺で、春は境内のしだれ桜が素晴らしい。境内から宇陀川を挟んで高さ33mの巌に弥勒菩薩の立像が線刻されている。  
M012.JPG  対岸を彼岸に見立て弥勒菩薩の浄土であり来世に如来としてお出ましになる姿を表しているという。
 大野寺に現存する弥勒磨崖仏は京都府相楽郡笠置町にある笠置寺の磨崖仏を模したものとされている。

  地図はマウスで移動します(下が室生寺です)

●笠置寺(真言宗智山)
笠置寺のある笠置山(289m)はご神体として、春は桜が美しく巨石信仰、山岳信仰が厚く、一周約800mの「蟻の戸渡り」「胎内くぐり」「ゆるぎ石」などの修行場がある。

●室生寺の四門
昔は山深い室生寺へお参りするのには四つのルートがあり、東は長楽寺(田口)、西は大野寺(磨崖仏と枝垂れ桜)、南は仏隆寺(桜の巨樹と彼岸花)、北は丈六寺(名張市)を室生寺の四門と称する。現在は室生口大野から室生川沿いに道路が整備されている。
関連ページ→ 仏隆寺〜室生寺(63)
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