オモイツクママ

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 ◆ 暗峠〜鳴川峠〜十三峠

【139】

峠の茶屋  平成24年9月4日

ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
  ● 暗峠〜鳴川峠〜十三峠 ハイキング


 暗峠(暗がり峠)から鳴川峠、十三峠(じゅうさん峠)にと信貴生駒スカイラインとほぼ平行に走る生駒縦走コースをハイキングをしてきました。
 生駒山脈、金剛山脈は大阪府と奈良県を区分し、暗峠地図Sそれに連なる和泉山脈は和歌山県と、これらの山脈を金剛生駒紀泉国定公園に指定されている。

 大阪からの生駒山脈には多くの登山コースが整備されている。そして山頂付近にはハイカーや登山者のための園地が整備されていて、それを結ぶ管理道が南北に走っている。ウメ、サクラ、アジサイ、ツバキがそれぞれの季節には素晴らしい。
 奈良からは信貴生駒ケーブルもあり、宝山寺、生駒山上遊園地(夜景は素晴らしい)からのハイキングも家族向けである。

 9時40分、近鉄(奈良線)枚岡駅で下車。東側に枚岡神社があります。KURAGARI000.JPGまずここにお参りして拝殿横を左に神津嶽ハイキングコースを歩きます。右に行くと枚岡梅林があり梅花の季節はここから歩くのも良いです。コースは標識が所々にあるが、コースもたくさんあり間違わないようにします。KURAGARI002.JPG神津嶽コースは道幅は広いが登りの階段が続きます。

 ちょうど神社から二人の若い男女が、男性は手ぶらで女性は手提げバックを持って散歩がてらに歩いています。KURAGARI003.JPG 「らくらく登山道」に歩く予定とか、幅の広い道ですが落ち葉の積もった階段に息切れがしてきた頃、「まだかな、地図では近いと思ったのに」と言いながら歩いています。KURAGARI004.JPG
「らくらく登山道」は山の中腹を広く舗装された管理用の二車線分の広い道路です。やがて枚岡山展望台に、ここに先の梅林からの道と合流します。東大阪市内から遠く大阪平野が展望でき遠くは霞んで見えます。ここからさらに登ると枚岡神社創紀の地、そしてまもなく「らくらく登山道」に出ました。左にトイレも併設された「神津嶽ふれあい広場」があり、多くのハイカーが休憩しています。

  大きな声で話をしている、KURAGARI006.JPG 「わてらはもうええけど孫の時代は大変やで」政治問題も話は尽きない。
 周りの男性は笑って聞いているだけ、思っている事をはっきり言える現代の女性は強くなったもんです。
 
 やがて「気いつけてな」とお互いそれぞれ 一組は「らくらく登山道」を南に、もう一方は自分が今歩いてきた神津嶽コースを下山していった。(ここは東大阪、韓国人も多くいるのでちょっと気になる)

 自分は広い舗装されたKURAGARI008.JPG「らくらく登山道」を北に308号腺から暗峠を目指す。すぐに右土手に細い登山道が「なるかわ園地」に続く急階段の道がある。さらに進むと鉄のゲートがあり、左手から右に酷道308号線が走っている。KURAGARI009.JPG - 74,258BYTESここから狭い一車線の308号線を歩く、車の往来は少ない。やがて笠塔婆、生駒山系からの湧き水は名水「弘法の水」といわれ、KURAGARI010.JPG弘法太子の碑とお地蔵さんが祀ってある。冷たい弘法の水で喉を潤す(最近は水質検査で生水は飲まないようにとある!)。
 308号線は幅が広くなったり狭くなったり、かなり急な登り道である。段々畑が見えてくると道路わきにコスモスの花がもう咲いている。
 
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 石畳の道になると暗峠である。KURAGARI018.JPG ここから奈良県の標識があり、前方の生駒スカイラインの下に隧道がある。峠の茶屋がある、昔のお伊勢参りに往来していた人々の姿が眼に浮かぶ。もう11時30分を過ぎている。KURAGARI020.JPG
 久しぶりにこの店で休憩、イチゴ味のかき氷を注文した。この時間お客はいない、茶店のおばさんと戦時中の食べ物の話が話題になった。戦争中は食べ物が無く買出しの荷物が駅で警察に没収されて手ぶらで帰ってきた父親を見て涙が出た話、戦時中の話や学童疎開の話についつい長居をした。
 生駒山上の雲行きが怪しくなってきた。薄暗い層積雲が、そして夏の終わりの雷も遠くでゴロゴロと鳴っている。
 
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 当Webサイト(ホームページ)のルート地図は参考の為、個人的にコピーされて「グループ内で私的に利用する」のには問題ありません。 但し刊行、インターネット等で不特定多数への公開の為に、この地図を第三者がさらに複製する場合は国土地理院長の承認を得なければなりません。(承認番号 平27情複、 第935号)

 峠の茶屋を出て、KURAGARI022.JPG 万葉の森を経由してなるかわ園地案内所(お手洗い、
← 休憩所)がある。右(西)に神津嶽下山コース、ここは南に生駒縦走コースに取る。KURAGARI023.JPGしばらく歩くと右に下り坂の宿坊谷コースへ、ここは左に緩やかな登り「ぼくらの広場」を左に見て歩く。銀樟池を渡ると休憩所にベンチがある。 狭い下りの道が続く、前日の雨で赤い粘土層のU字型の道に足が滑りそうになる。やがて右に神感寺のブロック塀が続く。

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 銀樟池から15分ほどで鳴川峠に着いた、薄暗い峠である。ここからなるかわ園地を経て「なるかわ谷コース」は瓢箪山駅に出る、左(東)に奈良県側、千光寺経て近鉄(生駒線)元山上駅(3.2km)に続く。

 さらに縦走コースは上り下りの階段道が続く、ほぼ平行に走る「信貴生駒スカイライン」が所々左下に見える。飲料水が少なくなったのでスカイラインの駐車場で自動販売機にと、しかし電源が入ってない!

 元の縦走コースに戻る。KURAGARI027.JPG笹が生い茂り路がまったく見えなくなった。笹を分けると足元にしっかりした路が見える、下りの階段である踏み外さないように慎重に歩く。  やがてスカイラインの歩道橋を渡り、KURAGARI029.JPG 反対側の道を歩くとすぐに十三峠に出た。ここは河内の国(大阪)と大和の国(奈良)を結ぶ十三街道である。平安時代の歌人で六歌仙の一人「在原業平」が大和(天理)から河内(神立)の女性の下に通ったと言われる道で伊勢物語に登場する話である。

KURAGARI028.JPG 「業平道」とも呼ばれロマンを掻き立てられる街道である。近世には伊勢参宮の道としてにぎわったという。十三塚の碑は重要文化財に、トンネルの南側には旅人の安全を願って立てられたお地蔵さんが祀ってある。
 今日はここから大阪側に下山する。

 縦走路はさらに高安山までをほぼ起伏の少ない歩きよい道が続きます。高安山から信貴山に歩くも良し、また高安山からしばらく歩くとレーダー観測所、少し下ると鉄の橋、開運橋がありここから下山することも出来ます。また下山路に平行に走る信貴山ケーブルもあります。高安山山頂(三等三角点487.5m)はわかりにくい、ハイキング道から2〜3m土手を上がった所である。
 
 十三峠からの下山はスカイラインのトンネルを大阪側に抜けるとすぐに一般の自動車道があります。KURAGARI030.JPGこの自動車道を車に気をつけて反対側に渡るとガードレールの横に細い下山道があり道はゆっくりとした下り坂で歩き易い。やがて水呑地蔵尊、ここから大阪平野を望むことが出来る。本堂の右横に小さな祠が在り、きれいな水が湧き出ている。「弘法の水」と呼ばれ弘法太子が十三峠を通う人の為に祈願して得た霊水である。ポリタンクに自動車でこの霊水を汲みに来ている人が並んでいた。生水を飲まないでと注意書きがあるが、冷たくてなかなか美味しい。昔はこんな張り紙は無かったそうです。
 休憩の後下山を続ける。自動車道があり始めての時は狭いハイキング道の入り口はわかり辛い、道を間違わないように。

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 歩いていると道端にはお地蔵さんが所々に立っている。村に入り、まっすぐ歩くと国道(170号)に大竹バス停がある。河内山本駅(本線)にも、瓢箪山駅(奈良線)にも行くが、どちらにも一時間に3本のバスである。

 近鉄(信貴線)服部川駅に歩くことにした。KURAGARI034.JPG 自動車道に出ず、左に左に村の中を歩く。信貴生駒連峰が夏の明るい日差しの中に白い雲をいただいて 高安山の大阪管区気象台の丸いレーダードームが白く輝いている。
 駅に着いたのは16時30分を過ぎていた。電車は出た後で1時間に3本である。信貴山口駅(ケーブル駅)、服部川駅、河内山本駅の三駅を単線で往復している。
バスで河内山本駅に出たほうが良かったのか〜!

 関連ページ →
   鳴川峠・十三峠【280】(瓢箪山〜鳴川峠〜十三峠〜平群)
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