上賀茂神社の摂社・大田神社にある大田の沢のカキツバタを見に行ってきました。京都市営地下鉄烏丸線北大路駅から歩きます。残念なことにカキツバタの花はもう終わり頃になっていました。
参道の赤い鳥居の右横の沢にカキツバタが群生している。「大田ノ沢のカキツバタ」と呼ばれ平安時代から歌にも詠まれ、天然記念物に指定されています。 また尾形光琳の「燕子花(かきつばた)図」のモデルとも言われているそうです。
先に大田神社にお参りしてお賽銭をあげてから期待していただけに、咲き終わりかけのしょぼいのをカキツバタ拝観協力金として一人300円とはあまりにも情けない。(涙)
その足で隣接する上賀茂神社に散策、小さな川沿いに沿って土塀で囲われた家々が続く。上賀茂神社に使えていた神官の屋敷・社家で京都市有形登録文化財に指定されています。中でも井関家は当時の屋敷の構えを残しており一般にも公開されています。ここで初めて二葉葵の花を見せて頂きました。
二葉葵(双葉葵)は賀茂神社の神紋に取り入られ葵紋と呼ばれています。二葉葵は二股に分かれる茎の根元に花をつけます。素朴な小さな花で華やかではないがひっそりと咲く花は「わびさび」を感じさせる日本人の美意識に訴えかけます。徳川家の三つ葉葵の家紋にある三つ葉葵の花は存在しないそうです。
上賀茂神社は古代氏族、賀茂氏の氏神を祀る神社である。
正式名は賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)で祭神は賀茂別雷神大神である。「古都京都の文化財」ユネスコの世界遺産に登録されています。
朱色の二の鳥居をくぐり境内に入ると正面、細殿(拝殿)前に円錐に盛られた対の立砂(神山)が眼を引く、鬼門に撒く清めの砂であるという。前回に奈良の宇治上神社の拝殿前に見た盛砂と同じ意味であろうか。
左に朱色も鮮やかな楼門(重文)がある、その奥が本殿である。境内には多くの建物が建っている。ほとんどが重要文化財指定であるという。
やがて小さな川の流れ、例年に曲水の宴が模様される所である。
本殿の東側を流れる御物忌川(みものいみがわ)と西側を流れる御手洗川(みたらいがわ)は舞殿の傍で合流し、ならの小川と名を変えます。
小倉山百人一首の歌に
「風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける」
……藤原家隆
上賀茂神社から南に加茂川沿いを歩く、三つ目の橋北山通りに出た。
ここには京都府立植物園がある。1924年開園、京都市内の北部にあり、北に北山連峰、西に賀茂川の清流東に比叡山を借景に総面積24万f、約1万2千種類、12万本の植物が植えられている。北門から、60才以上は入場料は無料である。(25年7月から70才以上に)
広い公園内には観覧温室もあり熱帯植物も見られる。バラ園、しゃくなげ園に多くの花が咲いている。レストランもあり家族でランチも食べられる。良い天気で晴れた空の向こうには比叡山がくっきりと見られた。
一週して帰りは北山門から退場する。隣接して府立陶板名画の庭である、一見の価値がある。また地下鉄北山駅が前にあるが大阪には京阪始発駅である出町柳駅に移動しました。