京都・嵐山と保津川(桂川)を挟んで対峙する小倉山(296m)から保津川峡谷を妻と娘の3人でJR保津峡駅まで紅葉のハキイングをして楽しんできました。嵐山の渡月橋から天竜寺一帯は色とりどりの紅葉を楽しむ観光客であふれています。
春の桜と紅葉のシーズンは旧山陰本線の一部を走るトロッコ電車(嵯峨野観光鉄道)で亀岡まで乗車し、帰りは保津峡の川下りとして有名な所です。
2013年9月の台風18号では亀岡市、嵐山地区が大きな被害を受けていたので亀岡の観光案内所に電話で問い合わせると徒歩での保津峡ハイキングコースは崖崩れの危険が多々あるということで案内出来ないとの事である。結局嵐山からJR保津峡駅まで歩いて山陰本線で嵯峨嵐山駅まで戻る事にしました。
行きは阪急嵐山駅から渡月橋を渡り川沿いを歩いて嵐山公園、トロッコ嵐山駅では焼き栗の試食をする・・・・。そして大河内山荘から常寂光寺、落柿舎、化野念仏寺から鳥居本に歩く一般的なハイキングコースもありますが、今日は舗装した道を外れて大河内山荘沿いに狭い荒れた道を歩きます。 観光客はこちら側には歩いて来ません。このまま保津川を見下ろしながらの左岸の狭い道に足を運びます。
地図には載っていないので道に迷う危険性があります。左下に保津川が見え隠れします。野生のサルを見つけました。突然後ろで悲鳴が妻が道にヘビを・・・・自分は枯れ枝と思いそのまま歩いています。途中踏み跡の無い所は木の枝に巻かれたリボンを参考に歩きました。平坦な道で30分あまり歩くと右に小さな木の札に小倉山山頂への標識、川沿いを離れ東に急坂を一気に上ります。
小倉山(296m)山頂からは見晴らしは有りません、ここで昼食にしました。そこへ反対側から登ってきたハイカーに出会いました。道の様子を聞くと1〜2分で石畳の広い道に出ると言う事で、山頂近くを通っているようです。我々は頂上まで50分かけて歩いて来ました。
小倉山は歌にも読まれ昔から知られた地名で紅葉の美しい所ですが小倉山山頂には登山道も標識も少ない、地元の人も山頂はあまり知らないと言う
「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ」
(小倉百人一首)
地図をクリック 地理院地図にリンク
石畳の緩やかな道を下ります、赤く染めた紅葉が映えます。
やがて右に嵐山高雄パークウエイが、この道は歩行禁止になっています。落合方面のハイキングコースは道路沿いにあります。
この道は狭い急な下りの道でロープが至る所に張ってありますが、足元が岩や木の根っこで危なく注意が十分に必要で足を踏み外せば保津川に転落です。急にコースの難易度が高くなりました、先の二人に遅れながら慎重に歩きます。15分くらい歩くと六丁峠付近の一車線の舗装道路(府道50号)に出ました。九十九折の道路を下ると赤く塗られた落合橋に出ます。
落合橋からトロッコ保津峡駅までは20分、保津川の対岸にある駅に接続している吊橋は今回の台風で損傷の為現在は通行止めになっていて当分の間、乗客の乗降は出来ないようです。
トロッコ電車がホームに入ってきました。一応停車しています、望遠で写真を撮っていると乗客が手を振っていました。
更に先を進めJR保津峡駅(嵯峨野線)に歩きます。15分ほど歩くと保津川渓谷に架かる鉄橋の上に長いホームが目に入ってきます、無人駅の駅舎まではまだかなりある。ホームは山の両側のトンネルに挟まれ、保津川を跨いだ橋梁となっていて保津川下りの船が見下ろせる。
また下り2番ホームからは運が良ければ保津川上流に走るトロッコ電車や保津川下りの船を見られ、カメラを三脚に据えてホームで待っている人が5〜6人並んでいた。
帰りは平日のお昼は20分間隔の電車でホームを離れると直ぐにトンネルの中を走って嵯峨嵐山駅まではたったの4分で戻った。
後は観光客で混雑する渡月橋を渡ると橋の袂に渡月亭別館がある、何時もはこの喫茶室で休憩となるが台風の被害でまだ食堂部だけの営業ですと申し訳なさそうに言う。