午後から話題の藤城清治氏の「光のメルヘン展」に。天気予報によれば今日は雨のち曇り、登山はあきらめていると、昼前には雨が上がり、陽が射してきたので奈良に散策と。 前から予定していた奈良県庁隣にある奈良県立美術館に相棒と行くことにした。
近鉄奈良駅から5分も歩くと奈良県庁です。もうお昼です、県庁の食堂で腹ごしらえしてからと入庁すると食道は工事中、周りにはレストランもない。同じ敷地内に職員用!のセブンイレブンがある。ここで簡単に昼食にすることにした。 ざる蕎麦とホットドッグ、ざるうどんと手巻きおにぎりで848円である。一人前424円で満腹、それにアイスコーヒーが100円である。テーブルもある、この安さには驚きである。
食後は美術館に入る前にエレベーターで県庁の屋上に上がる。周りに高い建物がないので奈良市内が360度ぐるっと見渡せる。 ここは穴場の展望台で散策する人も多く見受けられる。話しかけると中国から来た子供連れの若い夫婦が撮影中、シャッターを押してあげる、聞くと観光できたという。県庁屋上に中国人の観光客が来るのは珍しい。東京から名古屋、京都と観光、奈良に来たそうです。 明日は大阪から神戸に行くという。 出身を聞くと江蘇省、蘇州という。発音が分かり難かったのでスマホに漢字で見せてくれた。日本人もたくさん観光に来ると言う。映画「支那の夜」の挿入歌、李香蘭の蘇州夜曲を思い出す、自分の生まれた1940年発表の歌である。 また寒山寺は蘇州市にある臨済宗のお寺で中国・日本でよく知られている漢詩、張継の七言絶句「楓橋夜泊」に詠まれています。詩吟でも吟じられ、馴染み深い詩です。
月落烏啼霜滿天 月落ち烏啼きて霜天に満つ 江楓漁火對愁眠 江楓の漁火愁眠に対す 姑蘇城外寒山寺 姑蘇城外の寒山寺 夜半鐘聲到客船
夜半の鐘声客船に到る
彼らと別れてから目的の県立美術館に向かう。美術館は平日にもかかわらず混んでいる。作品はこびとや猫、少女をモチーフにした作品、目を引き付ける影絵の世界、ファンタチックな構成で女性には大変人気があるようです。 90歳を超えても精力的な創作活動にも驚きます。作品数も多く足が疲れ、途中休憩しながらゆっくりと楽しむ。童話の世界を描いた宮沢賢治の世界や奈良、大阪を題材にした風景までメルヘンチックな多くの作品に集中して結構疲れました。 ゆっくりと歩くのもハイキングとは、また違った筋肉を使うところが足に応え登山の方が慣れていて楽である。 館外に出て奈良公園を歩くとシカがそばに寄ってきて気遣ってくれているようで、また違った世界がここにはある。 興福寺五重塔が影を映す猿沢の池に出て柔らかな日差しの下で相棒とベンチに座って寄ってくるハトと戯れる、梅雨の晴れ間のひと時でした。
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