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 各務原航空宇宙科学博物館
           【260】

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● かかみがはら航空宇宙科学博物館(‥‥鉄道で行く) (2018. 10. 11)

 岐阜県各務原市(かかみがはらし)にある航空自衛隊の岐阜基地があり飛行開発実験団の拠点です。滑走路は2710×46m、川崎重工業の岐阜工場が隣接しています。
 航空宇宙科学博物館は基地の南側に隣接しています、愛称は空宙博(そらはく)で最寄り駅は名鉄の各務原市役所前駅又は三柿野駅からふれあいバスで移動します。

 今回は大阪駅から8時59分発JR新快速・長浜行きで京都を経由して米原駅に、米原で東海道本線・普通で6駅大垣行きに乗り換え、さらに大垣駅で新快速・豊橋行で11分、JR岐阜駅に到着です。 2回の乗換はスムースで大阪駅から2時間18分、3,020円でした。
 (新大阪駅から同じ電車の9時04分発に乗ると2,590円と430円安くなります。大阪付近電車特定区間の普通旅客運賃割引が通しで購入すると適用されない為です。因みに大阪、新大阪間は160円です。地下鉄で新大阪駅まで行くと得になります)

 JR岐阜駅から名鉄岐阜駅は少し離れていて10分程度歩きます。電車は名鉄岐阜駅から15分、各務原市役所前で下車して駅前からふれあいバスで博物館前まで乗ります。(3駅先の三柿野駅からバスに乗る方法もあります)
 
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 ここで初めてバスの乗換に時間を取りました、バスの便は少ないです。前以てネットで時刻表を調べます。 時間調整には近くの市産業文化センター8階ホールの展望台で休憩します、食堂もありますが比較的高いですね〜

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 バスは1時8分、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に着きました。今回は岐阜県商工労働部観光国際局観光企画課の無料の「見にトリップ…」限定ガイドツアー(1時30分より)ネットで申し込んで案内して頂きました。博物館は入館料大人800円、シニアは500円です(笑)。
 ここは屋外展示と屋内の展示は1階「航空エリア」と2階「宇宙エリア」の三ヶ所になっています。
 
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 此処からは屋内展示で入館料がいります。

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 ●参考 フランスの複葉戦闘機の木製プロペラ(個人所有)
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 フランス複葉戦闘機「SPAD S.VII」の木製プロペラです。全長は2m40cm、マークや文字が薄く見られます。
Made in Franceのマークが読めます。スパット(SPAD)社は当時フランスの代表的な航空機メーカーで第一次世界大戦(1914年)頃フランス軍の単座複葉戦闘機として「スパット」を開発、日本にも輸入されました。(40年位前に故人の遺族から写真と一緒に譲り受けたものです)

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 UF-XS実験飛行艇
 新たな実験飛行艇の開発の為に、グラマンUF-1飛行艇を防衛庁技術研究本部(現:防衛装備庁)と新明和工業が大改造した実験飛行艇。
 短距離離着水を実現するために、プロペラ後流をフラップで下向きに曲げるとともに、フラップ上面に高圧の空気を吹き出すことで高い揚力を得た。独創的な技術が多く詰まった実験飛行艇で、本機の実験の結果はPS-1、US-1など、後の飛行艇の開発に生かされました。
 
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 日本で開発された唯一のVTOL(垂直離着陸)実験機科学技術庁宇宙技術研究所(現・JAXA)が開発した、日本で唯一の垂直離着陸(VTOL)実験機。ジェットエンジン2基を機体に対して垂直に取り付け、下向きに噴出して垂直に浮き上がるリフトジェット方式を採用している。姿勢制御は高圧空気を前後左右のノズルから噴出させて行い、コンピューター制御による自動安定装置がパイロットの操縦を補助し、1970年12月15日に宮城県角田にて初の垂直離着陸に成功した。

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 FUJI/FA-200エアロスバルは富士重工業が1965年8月初飛行し、1986年まで299機生産された小型軽飛行機で定員4名です。エンジンは160HPと180HPの二種類あり、ライカミング製水平対向4気筒のレシプロエンジンです。耐空類別の曲技A、実用U、普通Nを取得しています。
 自分も自家用操縦免許には必要としない曲技(アクロバット)飛行、ループ(宙返り)やロール(横転)を教官について、このFA-200 で体験訓練をしました。

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 博物館の目玉である展示品は陸軍が1943年正式採用した戦時中の姿をとどめる旧陸軍三式戦闘機「飛燕」の機体です。
 川崎航空機が開発製造、当時液冷エンジンを搭載した初めての戦闘機で、エンジン部が液冷の為機首がスマートで空気抵抗が小さく速度・旋回性能を狙ったようですが冷却装置が複雑で重量が重く大きな成果を上げられなかったようです。
 液冷エンジンはドイツのダイムラーベンツ社からライセンス生産をした。

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 日本で初めて生産された「超音速」のジェット戦闘機 1960年代の最も早く、最も高く飛べる超音速戦闘機としてアメリカで開発され、「最後の有人戦闘機」と呼ばれた。日本では、三菱重工業が1961(昭和36)年から1967(昭和42)年まで230機をライセンス生産、前部胴体と尾部は各務原で製造された。本機の製造を経験したことで、日本の航空機産業の技術や設備の水準は大きく向上した。
 展示の36-8515号機は、航空自衛隊の第83航空隊(那覇基地)に所属した後、1985(昭和60)年から約一年、岐阜基地の航空実験団(現:飛行開発実験団)に所属した。

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 LE-7 エンジン
H-Uロケットを打ち上げた22,000馬力の国産エンジンです。
 初の純国産ロケットH-Uの第1段用に開発されたエンジン。大推力を必要とする第一段用液体燃料エンジンとしては初めてのエンジンである。推進剤に液体水素を使用。燃焼方式には、少ない推進剤で効率よく推進力を発生させる事が出来る「二段燃焼サイクル」を採用。
 1994年2月4日H-Uロケット試験機の打ち上げに成功した。 展示のエンジンは、地上での燃焼試験に使用されたものです。


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 2014(平成36)年12月3日にH-UAロケット26号機で打ち上げられた小惑星探査機。目的は小惑星Ryugu(リュウグウ)を探査し、岩石資料を地球に持ち帰る事。人類史上初めて小惑星の岩石資料を持ち帰った「はやぶさ」の後継機。新たに「衝突装置」を使って人工的にクレーターを作り、地下の資料も採取する。Ryuguには2018年半ばに到着し、1年半ほど滞在し、地球に帰還するのは2020年末の予定。

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 帰りは小牧基地に寄る為に小牧に一泊、名鉄で小牧駅に約50分です。
航空自衛隊小牧基地には民間機と滑走路を共有する名古屋飛行場(旧名古屋空港)があります。

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026.JPG 滑走路は2740m×45m、小型機専用のコンコースが新設されています。旧国際線ターミナルビルはショッピングセンターになっていて2008年10月「エアポートウォーク名古屋」としてオープン、隣接して2017年11月に開館した「あいち航空ミュージアム」があります。

 近くには三菱重工の「MRJミュージアム」があります。 名古屋航空宇宙システム製作所 小牧南工場内のMRJ最終組立工場5階フロアに展示室があり、2階でMRJ実機の製造作業を見学することができます。
 完全予約制(有料)で今回希望日に予約は取れませんでした。
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