オモイツクママ南禅寺にて
昔 日 (8)
- そっと僕を見つめる瞳、
- その瞳の中に映し出すもみじの葉
- 疎水べりの枯葉の上を歩くふたつの長い影法師
- もう秋も終わりだよ....
- 冬の訪れが僕の肩をそっとなでてゆく
- さようなら影法師がひとつ風に吹かれて消えた
- 枯葉の舞い落ちる音が、
- 僕の眼からそして心の奥に響く
- ‥‥晩秋の京都南禅寺の疎水沿いを、
- 夕日を背中に受けて歩いていると
- どこはかとなくセンチメンタルになる。
- 世の中はすべてが無常である。
- 常に移ろい変化し、元の世界には戻らない。
- 「行く川の流れは絶えずして、
- しかももとの水にあらず」 方丈記 より‥‥