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  ◆ 大和葛城山〜岩橋山【109】

   

平成22年5月23日
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
●葛城山新登山道・北尾根コース〜葛城山〜ダイトレ〜岩橋山 〜竹内街道
 
 葛城高原は5月のツツジの季節には、毎年大勢の人で賑わいます。休日はロープウエーも1時間待ちは当たり前です。
 平成2009年の台風でロープウエー乗り場横からの登山コース「櫛羅の滝コース」が土砂崩れで不通になり復旧困難となっていました。
 今年2010年3月27日 北尾根に新コース「北尾根コース」が開通しました。これは過去に土砂崩れで不通になり使われ無くなったコースを整備復活したものです。この登山コースからダイヤモンドトレールを通って岩橋山に歩く事にしました。
ダイヤモンドトレール

I000.JPG - 126,913BYTES 北尾根コース(旧・新登山道)は30年前に子供二人を連れて歩いた思い出の道です。さっそく歩いてみる事にしました。
 8時55分、登山口から少し歩くと従来の櫛羅の滝コースは通行止め、その横から急な階段が新設コースの登り口になります。急勾配の道で疲れた頃に、左手に見晴らしの良い場所に出ました。I001.JPG - 145,596BYTES木製の新しいベンチも設置されています。眼下にゴンドラがゆっくりと登っていきます。
 ここで当時中学生の長女が疲れたと言い、次女は平気な顔で先に登っていきました。思い出にふけっているこの景色、この山道、こんなにきつかったのか、やはり歳の所為かと思いながら先を急ぎます。

 急な傾斜の道が続きます。やがてヒノキ林の平坦な道になり分岐に出ました。9時55分、左に2.1km、階段の少ない葛城山の自然研究路の標識、それをやり過ごして直進ダイヤモンドトレールに向かいます。急階段に疲れた身体を癒してくれるドウダンツツジの花、もう散りかけています。歩き始めて90分やがて10時26分、Y字路の分岐に出て、道なりに歩きます。

I002.JPG - 136,671BYTES これが大きな間違いでした。ここには学校山へと、今登ってきた登山口への標識があるだけです。
 そのまま道なりに広い道を歩くと自然研究路への分岐、やがてダイヤモンドトレールの道標が、今北尾根を歩いていると思っていたのに。I003.JPG - 139,745BYTES道標横の細い道はとてもダイトレとは思えないが50mほど横道に入るがまた元に戻る。さらに先にある階段を上ると、またも自然研究路への分岐その先に立派な道標が直進葛城山、後方は岩橋峠、愕然とする。
 何処で間違ったのか、目前の葛城山頂を背にして取り敢えず戻ることにした。先ほどの学校山への標識、なんとこちらから歩くと道なりにダイヤモンドトレールである。右の登ってきた細い道が登山口への下山道になる。
 葛城山頂への距離がダイトレと北尾根コースが重なっているのである。登山口から見たダイトレ、岩橋山への標識が無いのである。時間は11時10分、ここで上り下り50分のロスをした。

 ここから岩橋山へは上り下りはあるものの平坦な道が続き標識も完備、広くて快適な尾根道です。
I004.JPG - 127,792BYTES I005.JPG - 130,685BYTES I006.JPG - 113,389BYTES
 押見駅分岐に11時20分 山麓公園分岐 11時40分 持尾辻 12時10分
 
 やがて急な階段を下ると岩橋峠には13時丁度に着いた。I007.JPG - 99,340BYTES  
 左に大阪府、右に奈良県、前方は岩橋山で急な階段が目の前に。ベンチもありここでしばし休憩、そして少し腹ごしらえをする。
 
 岩橋山に向かって歩き始めると何処までも続く階段、上を見上げてあそこまでと、登るとまだ続く。張られたロープを頼りに上を見ないで足元を見て黙々と歩く事10分あまり。I008.JPG - 100,255BYTES
 1時20分突然に岩橋山頂上(659m)に出た。木のベンチと三角点が眼に入った。セルフタイマーで記念写真を撮る見晴らしは良くないが、前回に足が引きつって目前に断念した山である。
I008A.JPG - 87,622BYTES 階段の途中に造りかけの久米の岩橋があるのを見逃した。ブッシュに覆われていて一人で分け入るのに勇気がいる。

 この岩橋は吉野の金峰山(きんぷせん)まで橋を架けるという雄大な話である。
 役行者が葛城の一言主神に橋の工事を命じたが、その神は顔があまりに不細工だったので夜しか働かず完成しない。怒った役行者は一言主の神を幽閉したと言う。結局一言主神のサボタージュで完成しなかったのである。
 未完成の岩が残っていると言う神代の時代の史跡である。その造りかけの橋が久米の岩橋と言い平安文学や河内名所図会にも登場します。

 さて、二上山に向けて出発、前回往復した平石峠までこんなに遠かったのか。疲れた足には遠く感じるのか、長い下りの階段が続く。
 I009.JPG - 109,970BYTES歩くこと40分、2時10分に平石峠に到着した。左に大阪近つ飛鳥風土記の丘、右に奈良当麻寺、前方は竹内峠、「国道166号線 南阪奈道路」を越えて二上山、ダイヤモンドトレールの基点の穴虫峠(屯鶴峰)である。
 今日は二上山から当麻寺を予定していましたが、久しぶりの登山で足が疲れたので、ここから当麻寺方面に下山する事にする。

 当麻寺は素通りして日本最古の国道、竹内(たけのうち)街道を疲れI010.JPG - 73,548BYTESた足が自然にぶらぶら歩きになる。
 竹内街道は613年(推古天皇)に難波と飛鳥京の街道として飛鳥時代にわが国の最初の官道(国道)です。
 また松尾芭蕉ゆかりの綿弓塚がある。「野ざらし紀行」の中に読まれた句を記した塚です。
 I011.JPG - 82,038BYTES古い町並みが続くが道路はカラー舗装、家並みは綺麗に改築されている。長尾神社横を曲がると近鉄磐城駅に3時30分到着。帰りは乗り換えず普通電車のままで一時間、車内でウトウトと居眠りをする。
I012.JPG - 65,460BYTES
 (行程時間は間に食事や休憩、写真を撮ったり普通よりはゆっくりとした時間をとって歩きました。)


関連ページ→
「葛城山周回コース」  くじらの滝〜北尾根【306】
「弘川寺道コース」   弘川寺から葛城山【213】
「天狗谷道コース」   天狗谷道〜大和葛城山【174】
「北尾根コース」    大和葛城山〜岩橋山【109】
「櫛羅の滝コース」   大和葛城山〜水越峠【79】

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