オモイツクママ

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 ◆ 音無の滝〜三千院
   〜寂光院〜江文峠【146】

 平成24年11月27日

ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
  ●  音無の滝〜三千院〜寂光院〜江文峠から叡山電車鞍馬線 市原駅に
 ●写真をクリックして下さい、拡大します

 紅葉の大原から鞍馬にハイキングの予定で一人出かけました。大原は三千院、音無しの滝から寂光院、そして江文峠(えぶみとうげ)を越えて静原から薬王坂、鞍馬に歩く予定でしたが、途中から雨に降られる等、天候の変化が激しく静原からのコースを府道40号線市原に変更。歩行時間はあまり変わらないが薬王坂の峠越えを断念しました。
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 京阪電車出町柳駅から京都バスで大原に向かいます。この日は帰りを叡山電鉄を利用して鞍馬から帰る予定で、大阪から鞍馬・貴船1dayチケットを購入。(バス車内で気がついたのですが叡電八瀬まで電車に乗り、ここから京都バスに乗車の方が良かったか!)

 大原 三千院〜音無の滝

↑●地図をクリック地理院地図にリンク (歩行距離 約11.9km)

 11時30分大原バス停は多くの観光バスと人々であふれかえっていました。三千院までは10分程度、呂川沿いの狭い道路には土産物屋が並び、歩く人でいっぱい。

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 三千院(青蓮院、妙法院とともに、天台宗の三門跡の一つ)の前で、写真を撮り中には入らずに音無の滝に歩く。OOHARA004.JPGここからは歩く人は嘘のようにまばらである。登り道が続き途中、来迎院を過ぎ、律川に架かった細い橋を渡り急な山道を少し登った所に滝が見える。ここまで20分である。
 音無の滝は来迎院の高僧良忍上人が、この滝に向かって声明の修行をしていると滝の音と声明の声が和して、ついには滝の音が聞えなくなったという故事からこの名がある。

 帰りは同じ道を戻ってバス駐車場に、今まで薄日が差していたのに雨が激しくなる。 出発が遅かったので、もう12時30分を過ぎている、バス停のベンチで持参の弁当にする。    
 やがて雨も上がった所で寂光院に向かう、20分ほどの距離である。
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 寂光院(平家滅亡後に平清盛の娘、建礼門院が隠棲した所である。平家の栄枯盛衰を描いた平家物語でも有名である)も門前で引き返し細い川沿いを歩きやがて高野川、府道108号線を南に高野川を挟んで国道367号線が走る。やがて右に交番所、その次の信号を右折すると江文峠に向かう府道40号線一本道である。OOHARA009.JPG上り坂を登りきった所が江文峠で、右(北)に金毘羅大権現、 そして金毘羅山(572.7m)に至る。OOHARA010.JPG左(南)には大原の里十名山、瓢箪崩山(532.2m)登山口、熊出没注意とある。
 誰一人ハイカーに出会わない。
 冬に備えての冬眠前の腹をすかした熊に襲われてはかなわない。雨が再びぽつぽつと、その横に細い山道が車道に沿うようにある。昔の山道か不明なので、このまま自動車道を直進、坂を一気に駆け下りると20分で田園風景の広がる静原の里である。 OOHARA011.JPGOOHARA012.JPG 叡電の踏切を渡ると右に二ノ瀬駅から鞍馬に至る。左には直ぐ市原駅である。此処から出町柳に帰ることになるが折角のフリー切符である。この駅は単線でレールもホームも同じである。15時32分、先に来た鞍馬方面の電車に乗車。電車は紅葉のトンネルをサービス徐行する。やがて二ノ瀬駅、此処で電車は上下線すれ違う。先に到着している乗客がホームでこちらの車両を撮影している。

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 何故かこの駅でふらっと降りてしまった。ホームに降り立ったのは自分一人である。乗ってきた電車は静かに走り去っていった。次の電車まで15分ある。古色蒼然とした趣のある駅の風景や紅葉に見とれる。以前にも妻と貴船口駅から途中の踏み切りの撮影ポイントで叡電を撮ろうと二人で歩いてこの駅までたどり着いた。

 このときの記憶に誘われて下車してしまったのである。此処から次の貴船口駅まで歩こうかと思ったが時間も遅く、自宅に帰ったら夕飯が遅くなる(若い頃は夜な夜な飲み歩いて外食は多かったが最近はめっきりと外食をしなくなった)。写真を撮っていると前方、貴船口からの15時50分、出町柳行きの電車が静かに入ってきた。
 先ほど通過したばかりの線路を通り過ぎて宝が池に。此処は叡山本線乗換駅である。二つ目の八瀬比叡山口駅、ケーブル八瀬駅付近の紅葉は又となく素晴らしい。誘惑を振り払ってそのまま車内に留まった。やがて終点出町柳駅に到着した。

 この日の天気は風も冷たく、空には黒い雲が流れ、薄日が指したり、雨が降ったり、目まぐるしく変化する一日でした。天気であれば更に素晴らしい晩秋の一日が過ごせたことでしょう。
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