オモイツクママ

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 ◆愛宕山 登山【186】


平成26年9月9日(火)

ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
 ● 清滝バス停〜愛宕神社(表参道)〜愛宕山(三角点)〜月輪寺〜清滝
 京都市街を取り巻く愛宕山と比叡山は京都の代表的な山で、また信仰の山としても崇められています。今回の登山ルートはこの愛宕山に清滝から表参道を愛宕神社と愛宕山頂上の三角点に登頂、そして月輪滝ルートを下山してきました。

 阪急嵐山駅からは9時46分発の市営バスで清滝に向かいます、大勢の登山客が乗車します。 愛宕山への登山ルートはいくつかありますが、一般的な表参道(清滝ルート)から歩きます。 標高差は約850m、道幅は広く迷うことはありませんが、結構急な登り階段が続きます。 表参道といっても気楽に歩ける道でなく登山道で2時間以上(自分にとっては登り2時間50分、下り1時間20分)の登りです。 山頂からの下山は月輪寺ルートを選びました。こちらは一般的な狭い山中の登山道でした。

 かつては愛宕山にはスキー場やホテル、遊園地などもあり、愛宕山ケーブルが7合目まで走っていたそうですが第二次世界大戦終戦前に次々閉鎖、ケーブルも廃線、現在はケーブルカーの軌道跡だけが残っています。

 標高924mには火伏・防火に霊験のあらたかな神社として知られ、全国各地にある愛宕神社の総本宮がある。
 「おのぼりやす」京都の人にとっては信仰の厚い寺で「愛宕さん」の愛称で呼ばれ、年中参拝者の絶えない所です。
 「伊勢へ七度 熊野へ三度 愛宕さんへは月参り」

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 清滝バス停で帰りの時刻表を確認します。
10時20分 バス停から急な坂道を5分ほど下ると清滝川に架かる赤い橋を渡って表参道に歩きました。

002.JPG やがて鳥居がここから表参道登山口、登山についての注意書きがあります。
003.JPG 「山上の神社まで四キロ余の山道で、気温の差は約10度あります。自分で登り、自分で下山する他手段はなし」  英文の注意書きもあります。 さすが国際都市・京都!

004.JPG  5分も歩くと登山道右に旧ケーブル跡(昭和19年廃線・愛宕登山電気鉄道)が残っていますが崩壊の危険もありロープがはって立入禁止になっています。005.JPG

 いよいよ登山道は急傾斜の石段が続きます。道は広くよく整備されていて間違うことはありません。平日にもかかわらずたくさんの登山者が歩いています。
 006.JPG バス停から60分あまり急な登りが続きます石や丸太で組まれた階段を登ります。汗と息切れをした頃20丁目一文字屋跡、ここで小休憩をしました。かつての茶屋跡で現在は京都バス清滝駅前で営業されている。
 

愛宕山 ルート地図  さらに登る事30分で25丁目なかや跡、古典落語「愛宕山」に登場する茶屋跡である。もう11時50分になっています。ここで昼食にします。

007.JPG 休憩の後は少し楽な道になりました。やがて左に明るく開けたところで京都市内が見られます。
 登山道は今まで樹木に遮られ景色は良くありません。カワラケ投げの跡、愛宕山のカワラケ無げ有名で落語や大念仏狂言にも題材として取り入れられている。眺望も良く茶屋があったので参拝者の旦那やお供が茶屋の女と投げ合って楽しんだと言う(愛宕神社まで1.6km)。

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010.JPG  水尾(柚子の里)への分岐をすぎ(この辺を右に歩くとケーブル愛宕駅跡だと思われるが先に進む)。 ハナ売場の小屋(近年まで水尾の女性が樒(しきび)を背負って水尾から愛宕神社まで登り、神前に供えてから販売したという。 毎日樒の葉をオクドさん"かまどの事"にくべると火事にならないという)、道の上にまたがる倒木を過ぎるとまもなくである。
 
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011.JPG  13時03分 やっと黒門をくぐる。今は廃寺になった白雲寺の京都側の総門である(愛宕神社まで0.45km)。
ここからは10分程度の登り階段で境内の広場にベンチもある、やっと着いた・・・・。
 京都市街が遠望できる公園のようになっています。 ここで休憩する人々、お弁当を食べる人が大勢います。

012.JPG  少し休憩してから先に愛宕神社(標高924m)にお参りします。
 ここまで来るのに大変だったので今まで不信心な自分は神社仏閣を訪れても参拝することは無かったのですが・・・・・あと200数十段の石段です。静寂の中に佇む厳かな拝殿、結構登山者姿の人が多い、休憩用の長いすもあり、参拝してお賽銭もはずみました。
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 広場に戻って軽い二度目の食事・休憩(疲れていると一度に食べられない)。 この後は愛宕山頂上の三角点が待っています。15分足らずの登り下りの少ない道です。
 
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 13時50分 神社の横から裏側に平坦な道を3分ほど歩くと下山予定の月輪寺への分岐、ここはまっすぐさらに進むと首無地蔵への分岐、ここもまっすぐ進みます。 やがて少し開けた所に小屋があり道は左にカーブして下りになります。
ここは右に歩きます、017.JPG愛宕山三角点への標識はどこにもありません。 少し歩くと右に分かれて急な登り道があり頂上と思しきところ、左に木に覆われたこんもりとしている。
 上の方から声がしてきます。「ここが三角点ですか」と怒鳴ると「そうで〜す」との返事、急峻な道を駆け登ると3人の学生さん、狭い頂に国土地理院の三等三角点(点名:愛宕 標高889.8m)がありました。 学生さんもここに来るまで道に迷ったそうです。

愛宕山三角点より比叡山

 14時5分 山頂からの眺望は今日歩いた所で最高でした。 遠くに京都市街が見渡せます、さらに比叡山、その左向こうに霞んで比良山(自分には視認出来ませんが)。   
 帰りは月輪寺の分岐で別れ彼らは参道を清滝に、自分は月の輪寺方面に降りました。ここは17時以降の下山は事故が多いので禁止の立て札が立っていました。
020.JPG  14時24分 下山開始、この下山道は狭い登山道で急勾配の道が続きます。下山者は二人組の若い人だけで先にどんどん歩いていかれました。結局清滝までは他に誰にも会いませんでした。019.JPG

 急いで歩いて40分で月輪寺に、ここの湧き水・龍女水は空也上人が観音様のお告げにより清滝川の龍神を助けた御礼の水だそうです、有難く頂きました。 

 太陽の当たらない深い森林、は日が落ちかかると眼の悪い自分にとっては暗くて足元ばかり見て下山、標高が下がると蝉の鳴き声も聞え始め、やがて水の流れる音に、もう少しかと思えどなかなかの距離を感じました。 60分ほどで渓流沿いの林道に、月輪寺登山口である。バスの時間に間に合うかなと急ぎ足で最後の清滝橋の駐車場から急坂を急ぎ足で、やっと16時21分発嵐山行きのバスに間に合いました。
 関連ページ → 音羽山(187)逢坂の関所跡〜林道〜三角点〜国分バス停
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