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  ◆山の辺の道
     ハイキング
【275】

令和元年11月12日(火)
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
●桜井駅〜大神神社〜長岳寺〜石上神宮〜天理駅 (Nov.18, 2019 UP)
● ハイキング たわわに実る 柿の実を 見上げて歩く 飛鳥の里を‥‥オモイツクママ
   山の辺の道を桜井から天理まで(16km)一人で短い秋の一日を楽しむ
 山の麓に沿って縫うように桜井から奈良を結ぶ道幅の狭い古道。古くは日本書紀に名を遺す山の辺の道を天理まで歩いてきました。
 秋の清々しい日差しの中、古道は集落や田畑、山林の間を縫うように山裾に沿って曲がり、沿道には金谷石仏、景行天皇陵、崇神天皇陵、長岳寺、大神神社、石上神宮などの多くの寺社や古墳群を訪ねながら歩きます。
 「古事記」「日本書紀」や「万葉集」にたびたび登場し、自然地形にそってできた自然古道である。付近に点在する地名や旧跡、古墳は奈良時代以前より伝わり、行き交う人々を神話や古代ロマンの世界へいざないます。
 
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 10:00
 近鉄・桜井駅をスタート,駅から北に広い道路を400m歩いた信号を東に右折します。此処から途中にJRの踏切を渡って700m又は1q歩いた地点で、北に歩くと大和川に架かる橋を渡る。ここから歴史街道の標識に従って歩きます。
 
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 仏教伝来の碑
 大和川を渡ると河川敷公園に「佛教伝来之地」の碑があります。欽明天皇の時代に百済の使節が訪れ、釈迦仏の金剛像・経論若干巻物等を献上、日本に最初に仏教が伝えられたという。 奈良への官道「山の辺の道」の起点、到着点と言われている。

 金屋の石仏
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 この中におさめられた二体の石仏は右が釈迦、左が弥勒と推定され高さ2.2m、幅80cmの、二枚の粘板岩に浮彫りされたこの仏像は古くは貞観時代、新しくても鎌倉時代のものとされ、重要文化財の指定を受けています。右側の赤茶色の石は、石棺の蓋であろうと思われます。(案内板より)

 三輪山平等寺
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 581年に聖徳太子が賦徒を平定するため、三輪明神に祈願して賦徒平定後十一面観音を彫って寺を建立し大三輪寺と称したのにはじまる。鎌倉時代に僧慶円上人(三輪上人)を迎え、平等寺と改称された。明治の廃仏毀釈令により一時崩壊したが、昭和52年3月に復興した。

 11:03
 三輪明神 大神神社 (おおみわじんじゃ)
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001.JPG  南側から大神神社境内に入る。大神神社は日本で最古の神社とも言われている。崇神天皇7年(紀元前91年)天皇の命により祀られた。主祭神は大物主大神で三輪山に鎮座、本殿は無く拝殿から三輪山を参拝する。
 ご神体の三輪山には狭井神社から登拝も出来る。神聖な山で、禁足の山として入山が厳しく制限されているが「お参り」として狭井神社で受け付けてもらえる。
 (自分も過去に妻と登拝しました。ご神体の為、入山許可が必要で申込用紙に記載・登拝料・禁止事項(写真撮影禁止・飲食禁止・一木一石たるも採取禁止等)があり、標高は467m、登下山に2〜3時間で登頂は結構きついです)

 狭井神社 (大神神社摂社)  
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 狭井神社の鳥居をくぐり手水舎で手を清める。直ぐに鎮女池,その畔に記念碑がある。三島由紀夫がドナルドキーンとこの辺りを散策、三輪山頂上へ登拝、下山後に色紙に「清明」と書かれた。その揮毫を篤信家によって奉納建立されたという。
 拝殿にお参りした後、その左手には薬井戸があり霊泉が湧き出て病気平癒の神様として信仰が厚い。

007.JPG 大美和の杜 展望台
 狭井神社の近く大神社の境内に展望台があります。藤原宮跡から飛鳥の里に独立峰の大和三山がその背後には二上山から葛城、金剛山を望めます。散策路には桜の木があり春は桜花が見事でしょう。 

 12:10
 桧原神社
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 大神神社の摂社の一つで天照大神を祀り、三輪山中にある磐座を御神体とし、元伊勢と呼ばれる。

 大和の青垣
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  「大和は国の真秀(まほ)ろば 畳(たた)なづく青垣
              山籠れる 大和しうるはし」  古事記
 
 大和青垣国定公園は、奈良盆地の東部に発達する丘陵地帯を中心とし〈山の辺の道〉と柳生街道に沿った地帯および初瀬一帯を含む国定公園。青垣の山々を眺めながら神話と伝説の世界に浸れる

 無人販売所
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 山沿いにはみかん畑や柿の木には実が鈴なりになっています。道沿いにはあちらこちらに無人販売所が100円で地元の野菜や柿等の果物が袋に入れて並べられています。

 景行天皇陵 渋谷向山古墳
 
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 第12代天皇 3段に構築された前方後円墳で、全長300m周囲に1キロあまりの堀をめぐらしてある。

 崇神天皇陵 行燈山古墳
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 第10代天皇 全長242mの前方後円墳が天皇陵としては最も古いと言われている。 

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 長岳寺 
 高野山真言宗の寺院 山の辺の道に残る長岳寺は天長元年(824)淳和天皇の勅願により弘法大師が大和神社の神宮寺として創建された古刹であり、山の辺の道のほぼ中間点に位置している。また広い駐車場のある天理市トレイルセンター、トイレ、案内所、湯茶もあり、休憩が出来る。
 山の辺の道16qあまりに負担を感じるときはルート西側のJR柳本駅又は国道(169号)のバス停・柳本を利用して天理側・桜井側と二回に分けて歩く事が出来ます。

 ここから竜王山(585.5m)への長岳寺ルートの登山口にもなる。竜王山(龍王山) の山頂には大和を代表する山城跡があり、北側が北城跡、南側へ少し進むと南城跡がある。16世紀初めの戦国時代の城主十市遠忠の夢の跡を追うのも夢がある。山頂からは展望もよく奈良盆地や葛城、金剛山が一望できます。

 大和神社御旅所
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 14:30
 せんぎり屋 無人販売所「せんぎりや」から10分ほど歩くと夜都伎神社です。

 夜都伎神社(やとぎ)(やつき)
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 夜都伎神社、道路わきにひっそりとたたずんでいる。拝殿が古色豊かな茅葺(かやぶき)屋根で春日神社とも呼ばれ、奈良の春日大社と同じ四神を祀っています。竹之内環濠集落を過ぎ、のどかな田園風景が展開する。

 次は内山永久寺跡、永久2年(1114年)鳥羽天皇の勅願により建てられた寺で醍醐天皇が吉野に遷行された時立寄られた。明治の廃仏毀釈により廃寺となる。
  「うち山や とざましらずの 花ざかり」   松尾芭蕉

 15:00
 石上神宮(いそのかみじんぐう)
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 日本最古の神社の一つで御祭神は、第10代崇神天皇7年に現地、石上布留の高庭に祀られました。
 
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 15:34
 ここからは西にアーケードのある長い天理本通り商店街が続く国道169号線の信号を渡ると天理駅に到着 近鉄のホームには京都行急行が待っている、西大寺で乗り換、大阪に戻る。JR電車では奈良駅経由になる。

 参 考
 ● 歩行距離:約16.3km  歩 数:34,000歩  総時間:5時間30分
  関連ページ ⇒
       山の辺の道【275】桜井駅〜天理駅 ↑
       巻向山・ダンノダイラ【219】三輪山の東方
       山の辺の道(南)【124】天理駅〜長岳寺〜柳本駅
       三輪山登拝【99】大神神社〜三輪山〜黒塚古墳
       竜王山登山【95】柳本〜長岳寺ルート〜龍王山
       山の辺の道【48】天理駅〜夜都伎神社〜柳本駅
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