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奈良・竜田公園〜法隆寺【53】


平成18年11月7日
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
   ●竜田公園から法隆寺  

 大阪JR天王寺駅から大和路線で王子駅に。JR王子駅から大和川の架かる珍しい潜水橋(浮き橋)を渡り奈良三室山から竜田公園の紅葉、藤ノ木古墳から法隆寺と斑鳩の里に散策、一人でハイキングをしてきました。

 王子駅から北上、大和川沿いの土手を歩いて国道25号線の下をくぐり更に上流に。この日は全国的に強い風が吹き荒れ、北海道では竜巻が発生大きな爪跡を残していきました。この強い風に背中を押されながら川原を歩く。

 途中この大和川に合流する竜田川、これを遡りたいのですが橋は無く更に歩く事30分あまりJRの鉄橋、堤防上の踏み切りで電車の通過を待っていると、前方眼下に架かる橋が、これが潜水橋です。
 水が増えると水没してしまう橋で、堤防より低く欄干がありません。橋の幅も狭く自動車がぎりぎり通れる程度の生活橋、奈良県警のオートバイが2台、私が渡りきるのを待ってくれていました。

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 欄干が無いので怖いでしょうね。橋を渡って再び川沿いを戻り竜田川に。そして川をさかのぼる。
 
法隆寺 地図
  竜田川は紅葉の名所です。又桜の名所でもある三室山が川沿いにあり春、秋共に楽しめます。いにしえの人々からも愛でられ、古今集や拾遺集にも詠まれた名所です。
 
「千はやぶる 神代もきかず 立田川 からくれないに 水くくるとは」
                            (在原業平)  
「あらし吹く 三室の山の もみじ葉は 竜田の川の 錦なりけり」
                           (能因法師)

 川沿いに竜田公園があり、紅葉の季節 には両岸は真っ赤に染まり、万葉の人々 も愛でたであろう三室山を眺めながら往時を偲ぶ。

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      ↑三室山 塩田橋向う竜田公園      

 竜田大橋からは国道25線沿いを奈良、天理方面に歩く。
 次にぽっくり寺の名で有名な寺、吉田寺(きちでんじ)に。此処で私にとって珍しくお賽銭を上げてお参りする。 
   入り口にかかれた俳句には痛く感動....
         「この秋を 越えて残りの 秋いくつ」

 次に龍田神社を訪ね、途中斑鳩町役場観光課に寄り、パンフレット、ハイキングマップ等を戴きしばし休憩。

 そこからは藤ノ木古墳を横に眺めながら法隆寺に向かう。 法隆寺は聖徳太子建立の寺、日本で最初に世界遺産に登録されたお寺です。何回も訪ねているので感動も少なく、広い敷地に外国人の方や、団体さんがあちらこちらに。此処で思い出されるのが
 
 「柿食えば鐘がなるなり法隆寺、 
         柿食うも今年ばかりと思いけり」(正岡子規)
 
山門から松林の長い参道を抜けて1kmあまり歩くとJR法隆寺駅に。


 普通電車で王子駅、区間快速と乗り換えて20分で高層ビルと人々であふれる騒然とした大阪の町に至る。

    関連ページ→ 法隆寺・斑鳩三塔【81】
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