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 ◆ 滝坂の道〜春日奥山【138】

平成24年7月10日

ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
  ● 滝坂の道から世界遺産春日奥山ハイキング

 滝坂の道から世界遺産春日奥山にハイキング、春日山から若草山(三笠山)に登山をしてきました。古都奈良の一部として世界遺産にも登録、国の特別天然記念物にも指定されている春日奥山原始林(原生林)。奈良市内からは春日山遊歩道にほぼ平行に走る滝坂の道を歩く。モミ・スギ・イチイガシ・アカガシ等の樹木に覆われた柳生の里に続く滝坂の道を表情豊かな石仏との出会いに楽しみながらハイキングを楽しむ。寝仏、夕日観音、朝日観音などの石仏に眼をやりながら散策。首切り地蔵の立つ三叉路からは樹木に覆われた春日山の原始林の春日山遊歩道に歓喜天、鶯の滝、そして対照的に明るい芝生に覆われた若草山山頂(標高.340m)、鶯塚古墳などを巡る。

 近鉄奈良駅から奈良ホテルの前を通り志賀直哉旧居に立ち寄る。しかし時間が早くここは9時30分開館である。しかたがないのでそのまま北上、途中からは春日山遊歩道と滝坂の道に分かれる。ここは道標に従って滝坂の道(東海自然歩道)に歩く。ともに春日奥山道路(奈良奥山ドライブウェイ)に出会う。ほぼ平行に道は続き、遊歩道は距離が少し長くなるが緩やかな広い道が続く。

 滝坂の道は少し荒れた狭い地道の上り坂が渓流沿いに続く、やがて石畳の道になり緩やかな登りの道がずっと続く。江戸時代に敷かれて石畳の道は昭和の初め頃まで柳生方面から奈良に使われた重要な生活道路であった。秋には「かきのみを にないてくだる むらびとに いくたびあへる たきさかのみち」 と歌われるくらいの賑やかな街道だったようです。

 
 途中の見所は「寝仏」、「夕日観音」、「朝日観音」が川面に向いて、ちょうど朝日を受けてくっきりと磨崖仏が浮き上がる。それぞれには案内表示板がある やがて少し開けて三叉路に出た。トイレ、休舎がある。近くに首を刀で切られたような地蔵が立っている。荒木又右衛門が試し切りをしたという伝説の「首切り地蔵」である。
 ここから左に標識に従って滝坂の道に100mも歩くと左から最初に分かれた広い遊歩道が左から合流する。ここで滝坂道を分かれて左の春日奥山遊歩道に歩く、広い地道の車道、一車線分がある。このまま右に歩くと春日奥山道路(奈良奥山ドライブウェイ)に出て道路を横切り地獄谷石窟仏、峠の茶屋を経て円成寺忍辱山に続き、柳生の里に柳生街道が続く。

 数分で春日奥山道路(奈良奥山ドライブウェイ)に芳山交番所がある。ここは世界遺産でもあり、国の特別天然記念物に指定されている春日山原始林。この山を管理する職員が常駐しています。通行車両の検札、特別天然記念物や薬草、動植物の採取にも目を光らせているという。

奈良春日奥山 地図

  ● 地図をクリック 地理院地図「奈良市」にリンク↑ 歩行距離:19.8km

 ここからは奥山道路を左(北)に若草山を目指して歩くが自動車の通行はほとんどない、距離にしての通行料は非常に高い。値段で通行料を制限して春日山原始林を保護しているようである。未舗装の道は安心して歩ける。緩やかな下り道が静かな原始林の中に歩く、道路を外れて山の中に入ることは許されない。倒木も自然のままに朽ち果て、自然をそのままに残している。

 25分ほど歩くと休舎がありその向こうに赤い橋が架かっている。橋を渡って10分も歩くと(ここまで道は狭いが車は通行可能)右に急な階段があり、その奥に歓喜天が祀ってあるという、期待に胸をほころばせながら(?)、登り詰めると鳥居がありその向こうに・・・・網で囲ってある。危険につき立入禁 止。建物は災害により崩壊した為、撤去したとある、がっくり。重い足を引きずって元の道に降りると、丁度反対側の谷に下りる広い階段状の道がある。鶯の滝への道である。階段を下りるとすばらしい滝が目前に、落差は大した事はないが上部で二手に分かれた水流は下部で一つになり美しく流れている。滝前では大型の三脚を備え多くの機材を持ち込んで撮影している方がお一人。滝の傍にはアジサイの花がひっそりと咲いている。帰りは元に戻らず滝の下に架かる小さな橋を渡り急な荒れた道を登ると自動車道に出た。

 広い道幅いっぱいに歩く女性のハイキングするグループに何組か出会った。疲れたので水場で休憩していると元気に歩く男性に追い抜かれた。再び歩き始めてすぐに立派な休舎がある。先の男性が休憩している。自分も再び休憩、男性としばし話が弾む。地元奈良の方である。少し長居をしすぎた、やがて自動車道のゲート鎌研交番所、ここからは自動車道と分かれて山の麓まで原始林の中を遊歩道もある。ゲートの前は広い駐車場である、自動販売機もある。ここから山頂までは遊歩道があり、すぐ近くである。若草山三重目の山頂(342m)は広々とした公園になっていて、鹿が出迎えてくれる。この展望台からは奈良市街が一望の下に見渡される、天気も良く晴れて遠くには霞んでいるが左手から金剛山、葛城山、二上山の山並みが望見できる。

 

 眼の下には二重目、一重目の芝生の山が実感できる。これが三笠山の所以である。麓から見上げると一つの山に見える。広場はあまり広くなく鶯塚古墳(古墳時代中期に作られた前方後円墳、国の史跡)があり、この中に鶯塚の石碑と若草山山頂(三等三角点 点名:三笠山 341.7m)がある。周囲に簡単ではあるが柵が張り巡らされていたので気が引けて中に入らなかった。三角点だけは見逃して残念であった。

 一通り見てからベンチに座って持参のケーキを食べようとすると目の前に大きな鹿が頭をしきりに上下に振っているではないか。 「お願い、僕も欲しいよ」駄目、動物にやたらと餌を与えることは禁止されている。可哀想で自分ものどに通らない、やがて多くの鹿が寄ってくる。あわて>てリュックに直してから、「駄目」とジェスャーをすると、他の鹿はあきらめて去っていった、件の鹿だけは頭を上下に振って「ねっ、お願い」と言っている。「鹿せんべい」だけでは飽きているのだろうか、哀れを誘う。

 下山は目の前の細い階段を市街に向けて下りると料金所がある、150円と言う。「なんで!」若草山の中を通るので通行料という。樹も何もないカンカン照りの中を40分近くの階段の道を歩くと言う。年金暮らしのハイカーには面白くない。先の駐車場から春日山原始林の中の遊歩道を歩く事にした、歩行45分くらいの広い緩やかな下り道のハイキングコースである。樹木も茂りかなり涼しい。やがて月日亭、ドライブウエー(有料)を通らずに、この近くに車を止めて登る人が多いようである。やがて同じ麓に出た、ここからは氷室神社からメイン道路の奈良県庁前を歩いて近鉄奈良駅に向かう。奈良は体の元気なうちはやはり自分の足で歩くに限ります。

 近鉄奈良駅からは京都行き特急、そして大阪難波、神戸三宮行き快速電車が便利である。JR奈良駅もそう遠くない。
 関連ページ→ 若草山(三笠山)【175】
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