オモイツクママ

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栂尾、槙尾、高尾から
   清滝 嵐山【287】

令和2年12月1日(火)
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩・短歌 スキー紀行 写  真
 ● 栂ノ尾、槙の尾、高雄から清滝 嵐山 (Dec.10,2020 UP)
● 仰ぎ見る 紅葉の小道 吹く風に もみじならねど 散るぞかなしき‥‥オモイツクママ
 愛宕街道に残った晩秋のもみじ 自分も紅葉ではないが散りゆく秋が侘しく心残りです 
 京都市の北西部に位置する清滝川に沿って秋には紅葉で名高い清流の里で知られる、栂尾、槇尾、高尾(総称して三尾と呼ばれる)から清滝川沿いに東海自然歩道をハイキングします。 栂ノ尾バス停
 その後、清滝の里から清滝隧道を歩いて愛宕街道を南に嵐山に歩いてきました。(高尾から北、小浜方向には周山街道/鯖街道が続きます)
 京都市街には多くの路線バスが各社走っています。栂ノ尾バス停には京都駅からJRバスに乗車します。立命館大、堂本印象美術館、龍安寺、仁和寺経由51分(530円)の乗車です。 バス停の横には広い有料の駐車場もあります。

 10:10
 栂ノ尾(栂尾)
 バス停からすぐ高山寺裏参道の登り階段250m程、南に戻ると表参道があります(裏山道から登って表参道にお参りします)。

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  高山寺は奈良時代創建、その後、神護寺の別院となり、鎌倉時代(1206年)明恵上人が再興した。有名な教科書にもある鳥獣人物戯画は甲・乙・丙・丁と全4巻(国宝)からなる、この寺の寺宝で「日本最古の漫画」とも言われている(実物は甲・丙の2巻は東京国立博物館に乙・丙の2巻は京都国立博物館に寄託保管されている)。 寺内の石水院に模写があるらしい。
 
 槇ノ尾(槙尾)
 次に高山寺表参道入口から約600mで槇ノ尾に、清滝川にかかる朱塗りの橋、指月橋を渡ると真言宗大覚寺派のお寺で槇尾山・西明寺で本尊は釈迦如来(重要文化財)です。 平安時代に神護寺別院として創建された。 永禄年間、本堂は戦火で焼失した後、慶長七年(1602年)に明忍によって再興された。

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 高 雄(高尾)
 戻ってさらに川沿いに500mほど歩くと高雄(高尾)です。 清滝川に架かる橋を渡ると料理旅館が並んでいます。 その横から神護寺の長い階段の参道が待っています。 高野山真言宗の高雄神護持で本尊は金堂に安置される薬師如来立像(国宝)です。

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 帰りは階段に弱い人は山門から少し下った所から防災道路(車両通行不可)が距離は長くなるがゆるやかな下りの道が清滝川(川床料理・つり橋)に続きます。

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 006.JPG橋の袂から川沿いに歩きます。 料理旅館が立ち並び夏には川床で料理を楽しめます。  この道は東海自然歩道で快適なハイキング道です。 

 11:40
 高雄から清滝の中頃(1.5q)に清滝川に石橋が懸っています。川原は広く昼食を楽しめます。  ここで昼食にします。

 007.JPG (此処でアクシデント石橋を渡って50mくらいの所で何時もの様に速足で、足元ばかり見て道に張り出している大きな木の枝に顔面をぶつけ跳ね飛ばされる。 額の出血は一般的に多いようで手持ちのティッシュやタオルでは間に合わない。 前回はガラスドアに顔をぶつけて眼鏡で瞼の上を切る、この時も出血が多かった。
 今回は自分で傷口が判らずカメラで撮影特定する。 20分程で落ち着き手持ちのお茶で回りを拭く、そのあとは河原に下りて水で手や顔を洗った。 通りかかったハイカーからティッシュと傷バンドを頂いた。 またビニール袋を貰い止血したティッシュやタオルをその場に捨てずに入れて持ち帰るのに助かった。 有り難うございました。 後で医者から川の水は黴菌が多いと注意を受ける。 私は今まで谷水はそのままよく飲んでいます。 此処で先に進むか戻るか考えたが知った道だったので進むことにした)。

地図-1.JPG  12:30(出発)
 石橋を渡ってから川沿いの道は少し変化に富んだアップダウンが数回、大きな岩は滑らないように注意してゆっくり歩く。 やがて東海自然歩道は月の輪寺から愛宕山方面と清滝方面の分岐に合流します。
 
 12:50
 ここから道は舗装されています。 清滝までは約1.1kmです。清滝川の橋を渡るとトイレがあり、洗面所に鏡もあるので傷を点検します。 出血がまだ少しあるが大した事はありません。 此処でさらに落合橋から小倉山山頂に寄って、嵐山に歩くか考えます。 とにかく此処から300mの清滝バス停に立ち寄ります。

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 清 滝
 京都市右京区嵯峨にある清滝川谷あいの集落で、愛宕山で修行する修験者の登山口。 春は桜、秋の清滝川の紅葉は特に美しい。 戦前は嵐山から愛宕山鉄道が開通しスキー場、遊園地、ホテルもあった。
 ● 愛宕神社参拝はには集落にある愛宕神社二の鳥居(標高80m)から愛宕神社(924m)までの高
   度差は824m。徒歩約2時間あまりの長い急な階段が続きます。 昔は七合目まで愛宕神社への
   ケーブルカーが在りましたが戦時中1944年に廃線になりました。
   愛宕山(889.8m)山頂(三等三角点 点名:愛宕)はさらに神社より950m(約15分)先で標高
   は神社より34.2m低いが京都市街の眺望はこのルートでは一番素晴らしいです。
    参考・愛宕山登山【186】
 13:20 地図-2.JPG
 バス停のベンチに女性が一人座っておられます。話をすると愛宕山から月の輪寺のルートを下山してきたそうです。 嵐山方面のバスは1時間に1本でこの時間帯は毎時50分発、まだ30分以上あります。
 東京からとの事、じゃあ歩きましょうか、目の前に清滝隧道(トンネル)があります。
「トンネルを歩けるんですか?」 と「車は交互一方通行ですが人は歩けますよ」 暗くてい細いトンネルを抜けると愛宕念仏寺。 そして推理作家・山村美紗の作品(TV等…)でお馴染み、化野念仏寺(あだし野念仏寺)の前を通ります。
 狭い1車線のトンネルで中央部分は真っ暗です。 車はほとんど通りませんバスの車幅いっぱいでトンネル内で側壁に避けていると徐行してくれました。 トンネルを出ると愛宕念仏寺バス停で近道です。
 
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 ● 現在、峠を短絡する府道137号線の清滝隧道は、1944年に廃止・解散した愛宕山鉄道の廃線跡で
   道路用に転用、単線の為道幅が狭く車両は信号による交互通行です。歩行者は注意が必要で、
   歩行禁止はされていない。 京都では有名な心霊スポットだそうです。夜間は歩かないほうが
   が良いでしょう、それでなくとも狭いトンネルで距離も500mと長いです。
 
 ● 「隧道」と「トンネル」は同じ意味です。 古いトンネルを「隧道」と呼び、最近に掘削した
   のは「トンネル」と 呼ばれています。
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 さらに進むと嵯峨鳥居本の集落です。 ここは京都の伝統的建造物群保存地区に指定されています。 かやぶきの家が数軒、お土産店もあり、人力車入ってきています。 愛宕街道と呼ばれています。 右に浄土宗の寺院、化野念仏寺(本尊は阿弥陀如来)の参道です。 まだ紅葉が若干見られました。
 
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 境内には明治36年(1903年頃)化野に散在していた多くの無縁仏を掘り出して集めたもので賽の河原にちなんで西院の河原と呼ばれ、十三重石塔や約8000体と言われる石仏が並ぶ。
 ● 西院の河原 地蔵和讃(空也上人の作)
   父上恋し母恋し 恋し恋しと泣く声は この世の声とはこと変わり 悲しさ骨身を通すなり
   かのみどり子の所作として 河原の石を取り集め これにて廻向の塔を組む 一重組んでは父
   のため 二重組んでは母のため…… 以下省略
 
 ● 空也上人(903年〜972年) 
 
 ・月輪寺(つきのわでら) 愛宕山中腹にある山岳寺院・月輪寺(つきのわでら)で修行を行い、
  悟りを開いたと伝わっています。月輪寺境内には、空也上人が観音様のお告げにより清滝川
  の龍神を助けた御礼の清水が湧いています。愛宕山から下山途中にあります。
  
 ・六波羅蜜寺(西国三十三ヶ所17番札所)を創建した事でも知られる京都市内の東山区五条にある
 
 ・「空也の滝」


 今日 初めて愛宕街道で道を覆う紅葉に出会いました。 今年最後の紅葉です。
 やがて二尊院門前、観光客もちらほら。 落柿舎に立ち寄り、トロッコ嵐山駅を過ぎ大河内山荘の前から東に竹林の道を歩きます。
 2〜3年前には人々でいっぱいでしたが今日はちらほらと歩く人もまばらです。 野々宮神社を左に見て29号線に出るとさすがに観光客が、それでも以前に比べたら歩き良いです。
  ● 大河内山荘 昭和初期に活躍した時代劇の俳優 大河内傳次郎の別荘。
    小倉山に面した日本庭園(回遊式庭園)を設計・造営、建物は登録有形文化財に指定。
    主演映画「丹下左膳」はあまりにも有名。
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 やがて天龍寺の山門前に。 ここまでご一緒して頂いた、女性の方とはJR嵐山駅から帰られるとの事でお別れしました。 いつもは一人で歩いているのですが相棒がい、ると時間が経つのが早いですね、 有り難うございました。
 後は渡月橋を渡ると中之島、阪急嵐山駅は近い。 乗り換えはスムースに阪急桂駅で本線の特急は待つ間もなく入線、無事に梅田駅に到着しました。

 15:27 阪急嵐山駅発
 (桂駅からの特急は座席が一つ空いていたので座ると隣の女子学生が怪訝な顔でちらちら、こちらを見る。 ティッシュで抑えるとやはり出血をしている、このまま抑えて梅田駅まで。 駅員さんに構内の洗面所を訪ねティッシュペーパーをお願いすると新品のロールのトイレットペーパーを持ってくる、そんなにひどいのか! もう一人の駅員さんが絆創膏をくれる。 改札を出て勝手知ったる梅田地下街、洗面所で顔を見ると……! 綺麗に洗って地下鉄に。 このまま帰って市販薬のオロナイン軟膏を塗ってバンドエイドを張っておけばOK と思っていると駅前のかかりつけ医の整形外科がおいで! おいで! をしている(ようです)。 誘惑に負けて入るとすぐに洗浄して消毒、先生が診察して傷口を縫わなければ……、エエッ! 傷口は小さいが深い、出血が止まらない。 麻酔のお注射、傷の周りに三カ所!も。 手術? 後の傷口には大きなガーゼ(大げさ、これじゃ家に帰れない・・・涙)
  ……現在も抜糸が出来ず治療中でHPにUPが遅れました。
  完治しました、ご心配をおかけしました。 (^_^)/
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