京都市と滋賀県大津市の府県境に位置する音羽山(おとわやま)に東海自然歩道をハイキングしてきました。音羽山は標高593.1m、山頂には国土地理院の三角点があります。また山頂の真下のトンネル(音羽山トンネル)を東海道新
幹線が東西に走っています。
京阪三条から京津線の京阪大谷駅で下車します。国道1号線と鉄道が狭い谷間を走っています。駅を出ると直ぐ北側に蝉丸神社があります。さらに国道を東に進むと逢坂の関所跡、その先に見える国道の上に歩道橋があります。これを渡り東海自然歩道を経て音羽山に登山します。
● 蝉丸神社:大谷駅前には古びた社の蝉丸神社がある。
この地には三社あり、蝉丸神社、関蝉丸神社上社、関蝉丸神社下社である。万葉集には「逢坂山の関の明神」として記載、古代から「関の神」として厚い信仰を受けていた。 その後盲目の琵琶法師蝉丸の霊が合祀された。音曲芸道の祖神として崇められている。
勅撰和歌集『後撰集』に、
「これやこの ゆくもかえるも 別れては しるもしらぬも あふ(逢)坂の関」 ・・・・蝉丸
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逢坂関所跡:ここは山城国(京都)と近江国(滋賀)の国境、逢坂の関のあった所と言われている。京の都を守る重要な関所・三関(鈴鹿関・不破関・逢坂関)の一つである。
京阪大谷駅は無人駅でトイレは無く、この関所跡に公衆トイレがある。
東海自然歩道への歩道橋の前に土嚢が摘んであり、山崩れのために登山道は通行不可とある。ここまで来て残念である、予定を変更して国道の歩道信号を渡り少し西に戻り国道を離れ細い登り道がある。ここから電波塔まで林道が走っている。その後の道路状態が分からないが、歩けるところまで歩く事にした。距離は3倍以上になるがゆるい舗装された登り坂である。
(2014.9.16 現在)
10時00分、林道をしばらく歩くとゲートがあり、横をすり抜けてさらに歩く、最初の180度Uターンする所の突き当りをまっすぐ急斜面を登ろうとするが道らしき跡も無く単独なので戻る。
Uターンすると直ぐこの林道をショートカットする急斜面の雑木の間に旧い赤いテープが巻いてあるのが見える、登れそうではあるが大事をとって林道を歩く事にした。若ければ問題ないと思われたが!自己責任である。林道は緩い登りなので大したことは無く、15分ほど遠まわりしただけであった。
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ここまで林道は1/3程度の距離で引き返そうかと考えたが、道が良いのでそのまま進む。
林道は繰り返し大きくカーブしながら登っている、登山道の近くでカーブしている所から渡ろうかと思うが道がわからないので最後まで歩く事になった。
途中、右側に開けたところに出た、上空には高圧送電線が張ってあり、西から京都市街、北には比叡山、東には大津市街から琵琶湖が見渡せる。景色が良いので10分ほど小休憩する。
↓大津市街
もう少しである、途中に土砂崩れがあり道路をふさいでいるが歩くには支障がない。やがて木立の間に高圧送電線、そして電波塔が見える。最後に左手から登山道が平行している、金網が貼ってあって登山道に渡れない。
電波塔には11時20分に着いた林道を休憩を入れて80分ほど歩いたことになる。登山道は階段が多いと聞くがどの位かかるのでしょうか。
電波塔の裏側に回ってみると赤いテープが木にくくりつけてあり、歩いた形跡がある。道を探してやっと登山道に出た。
自然歩道を10分も歩いて左に20mほど登ると(標高534m)にトイレがある。
標識には「国道1号線歩道橋付近通行止」国道1号線方面への通り抜けは出来ませんとある。
ここからは標識に従って歩くことで11時50分広場に出た、ベンチもたくさんある。
山頂はさらにこの右を木の根を踏んで登ったところに送電鉄塔がありその前には音羽山(593.1m)山頂(三等三角点 点名:小山)がある。
開けたところにベンチもある。山頂からの展望は素晴らしい、今日の一番である。
ここは山城の国と近江の国との国境である。天気も良く遠くに愛宕山、大文字山、如意が岳、正面に比叡山、逢坂山、右に大津市街から琵琶湖が見渡せる。足下には東西に音羽山トンネルが、そこを東海道新幹線が走っている。
頭上には南北に高圧送電線が張ってあり、晴れた大空には積雲が白く発達している。景色が良いのでここで昼食に、30分あまりゆっくりとした時間を過ごす。
12時20分下山にかかる。しばらく歩くと左に鳴滝不動への下山道、ここはロープが張って通行規制になっているようです。
更に約20分、右に牛尾観音への分岐、ここから醍醐山には高塚山を経由して歩くことが出来るが今日は午後4時までに大阪に帰る予定であるので直進。
先を急いで千頭岳と石山寺方面の分岐に、ここは左に東海自然歩道が石山寺方面に歩く。
ここからは丸太で補強された急な階段がしばらく続く、やがて河川に出た。ここは沢を歩く事になる、土砂や大きな石ころがゴロゴロと転がって荒れており登山道が分りづらい。水の流れるところには大きな石が積んである、滑らないように足元に気をつける、結構歩行に時間をとる。
途中の湧き水が湧いている、ひんやりとして冷たく美味しい水である。
西山路傍休憩地を通過、やがて村に出ると車道を4kmで京阪石山寺駅である。
車道を10分ほど歩くと国分のバス停、京阪・JR石山駅に接続している。
待つこと15分(一時間に2本)ほどで14時45分発のバスが来るのでこれに乗ることにした。これで大阪駅には16時には帰ることが出来る。(笑)