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二上山(二上神社口駅)
   〜祐泉寺コース【283】

令和2年10月6日(火)
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
● 二上神社口〜馬の背〜岩屋峠〜祐泉寺〜鳥谷口古墳〜道の駅 (Oct.12,2020 UP)
● 傘寿越え 今年最後と 思いけり ふたかみ山の 燃ゆる紅葉‥‥オモイツクママ
   三度この地でこの紅葉を見る事が出来るだろうか、80才越えの単独登山は
 8:45 二上神社口駅
 001.JPG 近鉄南大阪線 二上神社口駅から雄岳・雌岳を歩いてきました。 無人駅の改札を出ると正面に二上山を目指して真っすぐ歩きます。 駅から国道165号を渡り600mで加守(かむもり)神社・葛木二上神社・葛木倭文座天羽雷命神社の三社を祀る神社です。 折角ですから安全を祈願して参拝してから先に進みます。 神社左に直ぐ登山口でゲートがあります。イノシシ侵入防止用でしょうか、害獣対策の金網柵が設置されています。 二ヶ所のロックを外して中に入り、後はしっかりと閉めておきます。
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 ここから登山道は急な勾配を丸太で土止めされた階段がジグザグに続きます。約690m 35分で二上山駅からの比較的緩やかなルートと合流します。 此処には休憩用のベンチが設置されています、皆さんここで一息入れます。 

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 此処から雄岳山頂まで急な所もあるが少し緩やかな登りが続きます。

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 尾根近くに出ると、少し緩やかになり、岩橋山が、その向こうに葛城山、金剛山と重なって望見出来ます、もう少しです。
 
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  005.JPG 最後の急な登りを過ぎると右に石垣、急角度に回り込んで東に宮内庁管理のお墓があります。謀反の疑いをかけられ自害した天武天皇皇子大津皇子の二上山墓です。
 この後、下山する二上山の麓、大きな池の手前に昭和58年に新しく発掘された横口式石槨の鳥谷口古墳(古墳時代末期と推定)が大津皇子の本墓との説がある。昭和62年に奈良県指定史跡に指定されている。
 先の休憩用ベンチから二上山墓まで約820m、35分です。

 再び西に数m平坦な道を戻ると葛木二上神社(葛木坐二上神社)。創建年代は不詳で祭神は豊布都霊神、大国魂神が祀られています。
  ●(参 考) 古来、雨乞いの登山が行われていたが、江戸時代には「岳のぼり」と言われる伝統行事が行われていたと言います。家族揃ってお弁当と幟(のぼり)を持って二上山に山遊びに出かけ草花を摘んだり、ワラビを探して一日を楽しみます。その幟は雄岳山頂の水を支配する神様「権現さま」に奉納、田植えの雨を祈り、「岳の権現さんのぼりが好きよ、のぼり持ってこい雨降らそ」という里唄があるそうです。
 現在は毎年4月23日二上山麓の太子町(大阪府)、当麻町(奈良県葛城市)、香芝市が中心となって行っています。 清掃登山の目的を持ち、山の美化促進運動に取り組んでいるそうです。我々も「ゴミは捨てず、すべて持ち帰る」山を自然のままにいつまでも美しくあるように心がけましょう。

 葛木二上神社社殿の西横に経塚があります。
 
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 葛城経塚二十八宿 第二十六番経塚二上山です。近郊の山を歩いていると役行者ゆかりの地や像が祀られていたりします。
  ●(参 考)「葛城二十八宿経塚」とは葛城山系に修験道の開祖・役行者が法華経八巻二十八品を埋納したとの伝承による経塚を言います。@友ヶ島(序品)からスタートして…G犬鳴山(五百弟子受記品)…N岩湧山(従地涌出品)〜㉔平石峠(妙音菩薩品)… ㉖「二上山」(陀羅尼品)、そして大和川沿いの ㉘「亀の尾宿」(普賢菩薩勧発品)にいたるまで、各所に経塚や行場が連なる葛城修験道の聖地です。友ヶ島から和泉山脈、金剛山地の山々、二上山を経て大和川の亀の瀬に至る修験道の行場になっています。
 ザンゲ ザンゲ ロッコンショウジョウ
 (懺悔 懺悔 六根清浄 :悔い改めて、心を清らかにせよ)  役行者の修行・活躍の場は、葛城山脈だけでなく、近畿一円にあり葛城山系は大峰山と並ぶ修験道の聖地です。

 その隣が「二上山雄岳」(標高517m)山頂です、スルーして先に歩きます。ここは国土地理院の測量用基準点の三角点は設置されていません。
 間もなく下りの整備された木製の階段で、下りきった所が馬の背です。 広い場所でベンチもありトイレも設置されています。雄岳より馬の背まで下山に要した時間は下り約460m、階段の段差に弱い自分(網膜剥離)には約30分要しました。
 
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 馬の背、東(石標)の道は祐泉寺への下山道です。最初は急な登山道ですが當麻寺方面には近いです。 (参 考)二上山ハイキング【183】

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 10:40 雌 岳(二上山) 
 馬の背から約100m程度、登り返すと「二上山雌岳」三等三角点(標高473.9m、点名:女岳)頂上です。開けた山頂には大きな日時計があります。東側に藤原宮跡、大和三山が手に取るように見渡せます。 西側は大阪平野が一望です。山頂広場から見晴らしもよくベンチもあるのでゆっくり休憩・昼食が楽しめます。春は桜の花が見事です。
 
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 広場の南に分かり難いが細い下山道があります。この丸太階段を歩くと岩屋峠に近道で380mです。 (参 考)二上山 歴史と自然に包まれた【255】 
 
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 今日はゆっくりと歩くので下山は右に広い緩やかな石段を、途中大阪平野を眺めながら歩きます。途中からは広い舗装道に、右に歩けば馬の背に戻ります。 左に大阪の泉南を見渡せる広い芝生がありお弁当に最適です。PLの塔(富田林)が目印になります。

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 さらに先に進むと右からダイヤモンドトレール、北の起点の屯鶴峯からの登山道が合流します。 前方に進むと金剛山、岩湧山から槇尾山へのダイヤモンドトレール(全長45km)が続きます。
広い舗装された道ですが急な下りです。先に進むとT字路になっていて右にダイトレで、ここは左に岩屋方面に歩きます。雌岳山頂から岩屋峠まで約445m、30分で岩屋峠です。

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  ●(参 考) ここから岩屋までは南に45m程下った所です。岩屋千年杉は奈良時代石窟寺院跡で,凝灰岩を削って造られた大小二つの石窟と三重の石塔が,昭和23年に国の史跡に指定されている。中将姫が當麻寺の本尊、當痲曼陀羅(国宝)をここで織ったとも云われています。
 また岩屋の近くには根周り6m近く樹齢数百年、岩屋の千年杉と呼ばれていた大木があったが、平成10年9月の台風で倒れ、現在は一部だけ保存されている。)

 岩屋峠から祐泉寺は聖徳太子が引いたと言う岩屋道を歩きます。當麻寺への近道として江戸時代には松尾芭蕉や貝原益軒も歩いたという。峠から祐泉寺までは下りで約460m、25分、此処で馬の背からの下山道が合流します。
 
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 祐泉寺からは舗装された緩やかな下り道で釣り堀を過ぎると鳥谷口古墳です。
鳥谷口古墳は昭和58年に新しく発掘され、ここが大津皇子の墓ではないかと言われている。
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 並んで大きな池があり、さらに一本柱の珍しい傘堂があります。直進すると當麻寺ですが、ここは左に曲がります。道なり歩くと右に中山酒造そして三差路に地蔵堂、直進は石光寺で標識に従い道の駅「ふたかみパーク當麻」に歩きます。 道の駅にはトイレもありここで休憩、お買い物。此処から二上神社口駅までは約1000mです。
 
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 13:35 二上神社口駅 到着です。 
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