オモイツクママ


000-300.


瓢箪山〜鳴川峠〜十三峠
〜平群ハイキング【280】

令和2年6月9日(火)
ハイク登山 エッセイ 旅行日記 短編小説 詩(poem) スキー紀行 写  真
●瓢箪山〜鳴川峠〜十三峠〜平群 (June.15,2020 UP)
● 業平道 十三峠を 越えしとき 恋のゆくえは 儚きものよ‥‥オモイツクママ
   河内の茶屋の娘に恋をし、峠を越えて通った道…業平道(十三街道)
 生駒山は大阪・河内の国と奈良・大和の国境で、400m余りの山地は人々の行き来を阻み困難でした。時代が下って人の往来が激しくなるに従い多くのルートが開かれ、自然の中をハイキングする人々も増え利用されるようになってきました。
 大阪から生駒越えのルートは急峻で変化に富んだ登山道がたくさんあります。多くのルートにそれぞれ自然と歴史があって魅力あるルートが楽しめます。一方奈良側は緩やかな勾配であって、どちらも登下山には都市からの鉄道などのアクセスが便利で日帰りで低山ハイキングを楽しめます。

 いつもは大阪側から登って大阪側に下山しますが、今回は長閑な奈良側に下山しました。 近鉄奈良線・瓢箪山駅から鳴川峠に歩き、生駒山地の尾根を南に、生駒縦走歩道を右に大阪平野、左に奈良盆地を見ながら十三峠に足を進めます。峠からは十三街道(業平道)を奈良側に下山、近鉄生駒線・平郡(へぐり)駅に歩きます。
 
地図-1
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 瓢箪山駅〜鳴川峠(3.28km)地図小
 改札を出て商店街(東高野街道)を南に120m程歩くと左に客坊谷コース、ここは見送って更に約200mで左(ローソン角)に歩きます。町の中を580m突きあたり(Y字路)の大池公園を右に歩きます。緩やかな舗装された登り道が続きます。いつの間にか左に小さな川を見て歩いています。(右に小さな階段、登ると公園(上四条町第二公園)の向こう側は舗装された「らくらく登山道」です)。この辺りから川沿いの地道になり、やがて左右に「らくらく登山道」と交差します。左手に赤いトンネルです。ここ迄2.07km、約30分で、この山麓まで緩やかな登りで結構汗をかきます。

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●初心者のハイキングの方はここから左に赤いトンネル「らくらく登山道」を通って舗装された車道
 を神津嶽休憩所に歩けます。(一般の自動車は通行できません)
  
(参考ルート【242】らくらく登山道
 鳴川峠にはこのまま直進します。ここから約670m、16分の道、ドングリの路への分岐、そして水車小屋跡の東屋で休憩です。八代龍王神感寺の碑、左にいしだたみの路が、ここもなるかわハイキングコースへ直進します。
 
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 九十九折りの登山道が約400m、20分。舗装された管理道に出ます。此処にベンチがあり、一息入れます。 管理道を渡り再び登山道に、急な丸太階段を220mほど登ると前方に信貴生駒スカイライン、鳴川峠(標高402m)です。
 標識に従い南に生駒縦走コースを歩きます。ここまで結構な登り道でした。

 ●スカイラインのトンネルをくぐって東側奈良方面には千光寺を経て近鉄・元山上口駅にコースが
  続きます。 
(参考ルート【208】鳴川峠〜千光寺
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 鳴川峠〜十三峠(2.69q)
 歩き良い生駒縦走歩道です。小高い所に休舎があります。生駒スカイラインに沿って緩やかな上り下りが更に数回あります。
 
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005.JPG  鐘の鳴る丘展望台(標高459m)です。多くの人々が昼食休憩をしています。デッキには「誓いの鍵」が沢山かけられています。展望台には「希望の鐘」が取り付けられ、ヒモを引くと鐘の音が鳴り響きます。永遠誓いが叶うそうですが‥‥ この場所は人気の高い夜景ポイントだそうで、信貴生駒スカイラインの駐車場もあり、ドライブで来られます。駐車場は奈良県で展望台は大阪府に。

 やがて信貴生駒スカイラインを反対側に渡る歩道橋があります。渡るとさらにスカイラインに沿って山道が続きます。山道の小高い所に標柱があり、此処が十三塚で見過ごして通り過ぎます。右下にはスカイラインが見えます(国指定重要有形民俗文化財)。
( YouTube 【へっぽこ登山】 2021年1月10日 十三峠 参考 共有リンク)
 
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●スカイラインのトンネルをくぐって西側大阪方面には水呑地蔵尊を経て近鉄信貴線・服部川駅に
 コースが続きます。
 (参考ルート【139】鳴川峠〜十三峠
地図-2

間もなく十三峠(標高430m)です。
 ここは大和国と河内国の国境で大阪・玉造より紅葉で名高い竜田・法隆寺へ抜ける重要な街道にある峠です。
 十三峠のスカイラインにに沿ってベンチもあり、並んで立つ十三峠の地蔵石仏は、この峠の旅人の安全を願って福貴畑の村人によって建てられた(明和2年:1765年)と案内板がある。ここでしばし休憩します。(ここ、十三峠でお会いした方は高安山・信貴山方面に歩かれました)
 
 伊勢物語の23段「筒井筒」の物語の中に結婚して大和に住む男が河内の国、高安の郡に、いき通ふ所いできにけりとある。(行き通うもう一人の妻ができた。平安時代は一夫多妻・正妻と妾、通い婚!)
 この峠道が大和と河内を越える十三街道で「業平道」とも呼ばれています。

●伊勢物語は全125段からなる短編物語集で主人公の男「昔、男ありけり」の大半は平安時代の歌人
在原業平をモデルとして和歌にまつわる様々な恋愛模様を描いている。高貴な身分と容姿端麗そして
和歌を武器に多くの女性との恋は単なる色男としてだけでなく、当時の世の女性、男性からも魅力的 な人物として描かれ、今に読み継がれているのでしょうか。

●在原業平伝説
平安時代の歌人で六歌仙の一人、在原業平が十三峠を越え玉祖(たまおや)神社へ参詣の途中、河内の神立辻の茶屋「福屋」の娘(梅野)をみそめ、彼女に会う為通っていたある日、自分でご飯を茶碗に盛って食べているのを垣間見て娘の行為をはしたないと恋心を失ってしまう。当時の貴族社会では、給仕は侍女の仕事であったためで、娘は悲しみのあまり近くの池に身を投げて死んでしまいます。『業平の高安通い』
 
 十三峠〜平群駅(5.74km)
 ここからは東に平群駅(標高61m)を目指します。道は舗装された緩やかな下り道です。
007.JPG  福貴畑、南北に走る信貴フラワーロードを渡り、さらに東に峠より3.87km、県道250号線(平群信貴山線)に出ました。直進すると竜田川駅(2.2km)、左に平群駅(1.8q)です。左に旧西小学校バス停そして平群町総合スポーツセンターを左にみて竜田川を渡ると平群駅です。

 平群駅から大阪には北に生駒駅を経由するか南に王寺駅から関西線で大阪・天王寺に向かいます。

 歩行距離:約11.8q、 行程時間:約5時間00分(喫茶・休憩含む)
  関連ページ→
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